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なにかあり/とくになし

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

あなたはもう聴きましたか

お店に 顔見知りのお客さんが興奮した面持ちで現れた。 開口一番、 「いやあ、聴きましたよ」とおっしゃる。 え? 何を? 「ボブ・ディランのクリスマス・アルバムですよ!」 まるで世界中がその話題で持ち切りであるかのように そのひとは言った。 おもしろ…

しゅわしゅわすいー

今週の「週刊文春」の表紙に 和田誠さんがいちじくを描いている。 ツマがそれをしげしげと見て 「いちじくは食べたことがあるか?」と訊いてきた。 いちじく……。 そう言えば、 似たようなものを去年食べた……。 それはあれか? 食感が、しゅわしゅわすいー、…

41歳になって最初に買った本

アメリカ行って 帰ってきた。 どこかで何回か書いているかもしれないけど 20年前の10月に はじめて行った街を あらためて歩いた。 またここに来れた。 タイミングを引き寄せることも運のうちなら ありがたいことに すこしは運があるらしい。 ただし、 昔 あ…

松永良平41歳。ペン子1歳。

10月28日、 ぼくは41歳になった。 1968年10月28日、 それがぼくの誕生日。 母の記憶によると生まれた直後に街のどこかで 始業のサイレンが鳴ったという。 だから、朝の8時とか 8時半くらいであったのだと思う。 誕生日になったぼくに 一通のメールが届いた。…

クレア&ザ・リーズンズ 2009秋

駐車出来る場所を探して車でうろついた挙げ句、 ようやくボワリー・ボールルームにたどりつこうとしている。 時刻は夜の9時半をまわったところ。 イースト・ヴィレッジが 今のような洒落た新興文化人地区ではなく、 ロウアー・イースト・サイドと呼ばれ 悪た…

頑張った証についてもう少し考える

“頑張った証”について もう少し考えてみたい。 今日初めてこのブログを読むので “頑張った証”がわからないというひとは こちら、そしてこちら、 さらにこちらへどうぞ。 おっと、ここにもあった。 東京という街に暮らしていると 空気の汚れに敏感に反応して …

頑張った証についての松永兄の考察

夕方、 鼻の穴のあたりが何だかむずむずするので 人目を避けて手をやると “頑張った証”が「どうも」と顔を出していた。 いやなに、 かわいいものですよ。 この“頑張った証”というのは 中野の弟とぼくが かつて産み出した造語のこと。 この言葉については こ…

月例のお知らせ

恵比寿tenementで月例(予定)で開始した 着席DJイベント「GARDEN」。 第一回は今月好評のうちに終了しました。 月例なんで 第二回はすぐです。 「GARDEN」 11/7(土)@恵比寿tenement 20:00-26:00 チャージ・フリー。 オーダーのみうけたまわります。 ダン…

遅いお礼を申し上げます

遅いお礼を言いたい。 長崎のLOCOさま、 パンダドロップス(笹味) ならびに かすていらサイダー、 送っていただいてありがとうございました。 どちらも長崎限定商品ということで うちのツマ(諫早市出身)に縁があることはあるのだが、 おいしくいただく前…

アンヴィル電話

移動中に携帯が震えた。 リダイヤルしてみると 電話の主の用件はただひとつ。 「いやー、 映画の「アンヴィル」があまりにも最高なんで 良平さんも是非見に行くべきだと ただそれだけが言いたかった」 30年の歴史を持つヘヴィメタル・バンド、アンヴィルの …

シメキリ女中にちょっとヒマをやる

懸案の仕事を送り出し、 シメキリ女中にちょっとヒマをやったすきに、 森薫「乙嫁語り」(BEAM C0MIX)、 伊坂幸太郎「あるキング」(徳間書店)を読む。 「乙嫁語り」期待以上のおはなし。 中央アジア萌えか。 想像したことなかった。 誰もいないところに蹴…

雑フード・グレーテスト・ヒッツ

ドトールのミルクレープには さからえないと思っていた時期があった。 3時のおやつにミルクレープ、 通りがかりにミルクレープ、 何はなくともミルクレープ。 いい加減なもので ある時期を境に すっと波が引くように食べなくなってしまったのだが、 こないだ…

猫背を伸ばして

押切蓮介「猫背を伸ばして」(GAコミックス)は まったく愉快なお話ではない。 胸の真ん中の下あたりに ぐりぐりっとめりこみそうな一冊だった。 「痛い」なんてひとことでは済まさないですよ。 ゲーム少年だった時代の回顧録「ピコピコ少年」(太田出版)を…

刮地風異聞

あれ? おかしいな? 「乙嫁語り」を買うはずだったのに 気がついたら押切蓮介「猫背を伸ばして」(GAコミックス)を買ってるぞ……。 このくらくて くるしい傑作については またあらためて書く。 中国に留学した友人から メールが届いていた。 彼とは以前に …

ワースト・表紙・オブ・ザ・イヤー

話、2日ほど戻っていいですか。 木曜日、 外に出ずにずっと家で仕事をしていたので、 金曜日の朝、一日遅れで「週刊モーニング」を 勢い良く買った……と言いたいのだが 実はさにあらず。 阿佐ヶ谷駅のキオスクで 伸ばした手を思わず引っ込めてしまいそうにな…

タヌキ

昼過ぎ(17日の)、ブログを書こうとしたときに 加藤和彦さんの訃報を知る。 加藤さんのことをあれこれ書くつもりはなかったのだが、 こういうニュースがあると考えが乱れ、 それまでに書こうと思っていた別のテーマも 芯が揺らいでふにゃふにゃになってしま…

彼女と小さなメモ帳とばらばら

昨日の話のつづき。 寺尾紗穂@下北沢ラ・カーニャ。 ゲストにベーシストの伊賀航。 遅れて会場に着いたこともあって ステージ真横の席から見た。 彼女がピアノに向かうと、 というか 彼女はピアノに向かってしか歌わないので ぼくの席からはうしろ姿しか見…

一人ぼっちの二人

下北沢のラ・カーニャまで 寺尾紗穂さんのライヴを見に出かけた。 道中、文庫一冊。 永六輔「一人ぼっちの二人」(中公文庫)は えくらん社から1961年に刊行された 氏の初めての単行本の復刻版。 当時の文章をそのまま復刻しただけでなく レイアウトもなるべ…

バトンタッチ、渋谷の路上にて

街角で 何とも憎めない浅黒系の顔をした方々が ときの有名人を表紙にした ぺらぺらの雑誌を掲げて販売している光景を 見かけたことがあるひとは少なくないだろう。 ぼくの友人は 「表紙よりも あのおっちゃんたちの顔にやられて買うんだよ」 と言っていた。 …

雪が降る

雪が降る。 いや、雪は降ってない。 最近の東京はあたたかいから 雪は真冬でもなかなか降らない。 しかし、 10月11日の夜には 渋谷のO-Nestで雪は降ったのだ。 テリー・アダムス・ロックンロール・カルテット(テリQ)の話を もう少しだけ。 東京公演の2日目…

おれが死んだらおれの話はしないでくれ

「プリーズ・ドント・トーク・アバウト・ミー・ウェン・アイム・ゴーン」は 1930年代に書かれたスタンダード・ソングで カントリーやポピュラー歌手、ジャズ・ミュージシャンなど 数限りないひとたちが歌っている。 NRBQのレパートリーにいつからあるのかは …

シー・ユー・レイター・スティーヴ・ファーガソン

テリー・アダムス・ロックンロール・カルテットの 記念すべき初来日公演初日@渋谷O-Nest、 アンコール最後の曲を始める前に テリー・アダムスは 「よーし、スティーヴ・ファーガソンとロックしようぜ」という意味のことを 短く言った。 そして スティーヴが…

飯を抜いても見た方がいい

新宿からそれほど遠くない場所に住む身勝手で言わせてもらえば 夜9時から始まるインストア・ライヴは すごくありがたい。 新宿タワーレコードで インストア・ライヴをやりませんかという話は ぼくがNRBQのツアーを手伝っていたころにもあったと記憶する。 し…

東京にはいろんな外人がいる

風が吹くと桶屋がもうかる。 風が吹くとレコード屋にも 珍しい客が舞い込んでくる。 台風一過の今日、 夕暮れどきに店にやってきたのは 赤毛に眼鏡の白人中年と ちょっとエキゾチックな顔立ちの女性。 お店にやってくる外人は レコードを物珍しそうに見ても …

Arrow

台風の上陸を控えて不穏な天気の日、 郵便物がいくつか届いた。 そのひとつが クレア&ザ・リーズンズのセカンド・アルバム「アロー」。 最初にリリースのニュースを知ったとき ぼくは「アロウ」と書いていた。 つまり“Arrow=矢”という意味かと思っていたの…

うわさの本が

このブログの数少ないリンクで いつも「ある小さなブログ」を愛読されてる方は問題ないのだが、 不幸にしてまだその落とし穴を踏んだことがないという方に ちょっと告知が遅れましたが あらためておしらせ。 キングジョー+須田新太郎の 新作コラボ漫画 「ゾ…

10月5日午前、トークセッション・ウィズ・運転手さん

我が家の猫が 数日前からお腹をくだしている。 今朝はついにエサも食べないというので 急遽、出勤前に獣医さんに診てもらうことになった。 早稲田通りでタクシーを停め、 一路高円寺へ。 「お客さん、それは猫だね」 「はい、そうです。すいません、猫同乗で…

ふにてん、うにてん、めがてん

「週刊文春」に連載中の 小林信彦さんの「本音を申せば」で、 シルヴァー・ウィークの話題が上がっていた。 その中で 小林さんは “今風”に書くと“シルバー・ウィーク”であって “シルヴァー・ウィーク”という表記は 古い世代に属するという意味のことを書いて…

10月3日深夜、トークセッション・ウィズ・運転手さん

恵比寿tenementでの 第一回「GARDEN」無事終了しました。 たくさんのご来場ありがとうございました。 DJのみなさんおつかれさまでした。 第一回ということは 第二回があるつもりでして、 というかこのまま月例にするつもりでして、 近日中にお知らせします。…

何だか完璧な休憩

夕方、 どうしても牛丼が食べたくなり 「ちょっくら30分ほど休憩してきます」と言い残し ハイファイを出た。 向かう先は 渋谷駅ガード下の吉野家。 その途中で そう言えば「鈴木先生」(アクションコミックス)の新刊が出ていたなと 文教堂書店に立ち寄り。 …