家に帰ると 越後製菓の「ふんわり名人きなこ餅」が買ってあった。 これはあきらかに 宮崎吐夢の短篇集「諦女」効果だった。 ネタばらしになるので詳述しないが、 ある話の中の小道具に “ふんわり名人”は登場する。 ツマもしっかり読破し、 しっかり感化され…

寺尾紗穂＠渋谷クラブクアトロ。 渋谷クラブクアトロのフロアにて。 入り口のドアを開けて 右手に行くべきか、 左手に行くべきか、 いやいやそれとも中央か。 左手は ステージに向かって左手前に立つ大黒柱さえ過ぎてしまえば 思いがけずステージを俯瞰出来…

某所で 今年のカレンダーをいただく。 もうすぐ6月なんですが。 縦長の紙一枚に 新月から満月までを365個配置した秀逸なデザイン。 浅葉克己事務所が 毎年お世話になった方々に配布しているものらしい。 たまたまストックが若干あるというので お世話になっ…

しゃばしゃばと重たい雨の降る夕方、 用向きがあって大江田さんとおじゃました先で フォーチュン・クッキーをいただいた。 小高い山のある入江みたいな、 あるいはおしゃべりな分厚いくちびるみたいな、 二房にふくらんだかたちをしたこのせんべいを 真ん中…

前に一度だけ行ったことがある牡蠣バーが この辺にあったはずだとうろうろしてみたが 結局見当たらない。 あれは酔った幻だったのか。 少し遠回りして 下北沢440に着くと ぼくたちの前に受付を済ませたひとの 見覚えのある声と姿。 宮崎吐夢さんだった。 久…

遅い晩飯を食べながら ザッピングをしていたら、 いきなり中島らもさんの顔が大写しになって おどろいた。 NHKの番組で 「あの人に会いたい」。 このタイトルはどうかと思うが 貴重なアーカイヴ映像を使っていることもあり 「気に入らねえな」と思いつつ見入…

下北沢mona recordsで寺尾紗穂さんのライヴを見たときに、 彼女がMCで推薦していた若いアーティストの名前。 「トドロキナギサトユウバエカルテット」 まるで近年発見された鳥か生物の 学術名みたいだ。 monaのCDショップでも売っているというので 早速買い…

夜、 渋谷から家に電話をしたら 阿佐ヶ谷はバケツをひっくり返したような どしゃ降りだという。 そんなばかなと思いつつ 山手線が代々木にさしかかるあたりから ばさばさと水しぶきが窓にかかりだした。 新宿駅はざあざあで そのうち稲光がぴかぴかごろごろ…

金曜日、日付が変わって今は土曜日、 真夜中の新宿OTOは ごったがえしていた。 特別な追悼の夜だと みんなが知っていたからだろう。 でなきゃ おまえも来てないだろう。 いつもいないくせに。 そう糾弾されるべきは、ぼくの方ですね。 バーカウンターの隅っ…

女子でもないのに 自分のかばんの中身を つらつらと書き出してみる。 2009年5月22日時点。 財布（領収書で無駄にふくらんでいる） パスケース はんこ 銀行の通帳 イヤホン（iPhone用） 名刺入れ（お気に入り） ボールペン（ロスのホテルの備品） Walkersのシ…

行きがけに「週刊モーニング」を買おうと立ち寄った 阿佐ヶ谷駅ビルのコンビニでも、 トイレを借りた渋谷駅近くのコンビニでも、 マスクは売り切れていた。 いい加減にしろ。 ぼくの仕事は アメリカにレコードを買付に行くことだ。 アメリカ帰りだと知れたら…

蓮実重臣さんにご招待いただいた試写会 「私は猫ストーカー」を 新橋のTCC試写室まで見に行く。 古びたビルの地下一階にある 小さな試写室は真っ昼間だというのに 10分前にはすでに満員で、 補助椅子を出していただいて 何とか席にありついた。 予算も宣伝も…

「よるのひるね」には ずいぶんとご無沙汰をしている。 それなのに お店のあるじであるK田氏は ときどきハイファイに来てくれる。 申し訳ない限りです。 お店に来るときのK田氏は わけあっていつもスーツを着ている。 そのわけは割愛させていただくが、 “よ…

ロイ・エアーズ＠渋谷DUO。 去年、ニューヨークに行ったとき ブルーノートでやっていたけど 満員で入れなかったロイ・エアーズ。 運良くお誘いをいただいたので ほいほいと出かけた。 フロントアクトは CRO-MAGNON、 INO hidefumi。 INO hidefumiは素晴らし…

味がわかる、 というほど酒をたしなんでいない。 たとえば ワインを飲んで 「うーん、若いね」などという うんちくも持ち合わせていない。 それでも 少量とは言え お酒は飲み続けているのだから、 人並みに 好みというか、 注文のクセというものはあるようだ…

金曜の晩に飲んだ友人は 「自分の中には“漫画リテラシー”が、もうあんまり無い」とも言っていた。 漫画リテラシー（マンガ・リテラシーとも書く）とは 単に筋を追うという意味とは違う 漫画の読み方の作法というか 漫画に描かれた世界の把握の仕方みたいなこ…

久しぶりに西荻に行き、 久しぶりに大学時代の友人と会った。 飲んだ場所は北口。 彼と会うのは たぶん3年か4年ぶりで、 前回も肝に銘じたはずだが すっかり失念していた。 この方、 結構 飲みなさる。 ビール（大）→ワイン→ビール（大）→日本酒→店を変えて…

ちょうど一ヶ月ほど前に 福満しげゆき「僕の小規模な生活」の連載が なかなか再開しないと書いたが、 今週号の「週刊モーニング」から復活した。 しかも表紙だ。 本人や ファンが考えるより ちょっとおおごと（よい意味で）になっているのだろうか。 「モー…

銀行に寄った帰りに 久しぶりに漫喫へ。 30分ちょいの滞在だったが、 何も考えずに 読みに徹した。 読んだコミック。 押見修造「漂流ネットカフェ」 岡戸達也「DOLL」など。 ここ数日の間も 何冊か本を買っていて、 勝田文「愛蔵版 あのこにもらった音楽」（…

ホット・ショッツというバンドの名前を聞いたのは 1999年の初め。 NRBQの再来日公演のために パンフを作りたいと申し出したところから、 ひょんなきっかけで公演そのもののお手伝いをすることになったとき、 テリー・アダムスが最近夢中になっている 日本人…

去勢したはずの猫がここのところ さかっている。 昨夜、 棚を落として破壊したというのに そんなことはけろっと忘れて 今夜も夜中だというのに走る走る。 そうか。 生まれてまだ半年ちょっとのこいつにとって、 知っている季節は秋と冬だけ。 この暖かい夜の…

NHKで放映された忌野さんの特別番組を見る。 番組構成は全然煮え切らないが、 映像そのものはかけがえがない。 寝よう。 なにかのボタンをいじってる自分がいて、 あとで考えると それは夢の入り口だった。 そのボタンを押すか回すかして 何かを変えようとし…

土曜は晴れた。 告別は夕方に無事に終えた。 お店に 白シャツに黒ネクタイ、革靴という めったにしない格好で立っていたので、 お客さんはヘンに思ったかもしれない。 ぼくは 忌野さんとは仕事をしたことがなかった。 と思っていたが、 よく考えたら、 一度…

5月9日（土）に 少しだけDJします。 アワ・ハウス＠三軒茶屋Rain On The Roof 19〜23時頃まで。 ご近所にご用がありましたら お茶でもどうぞ。 通勤時に 最近は音楽を聴くきになれないので（とくにこの一週間）、 もっぱらiPhoneではyou tubeに没頭する。 阿…

どうもいけません、 という状態は少しずつおさまりつつある。 しかし、 瞬間的に うわの空になってしまう状態はまだ続いているらしい。 書店で領収書をもらうときに 店員さんに 「ぶっちゃけ何になさいますか？」 と訊かれ、 思わず 「確定申告に必要なんで…

前園直樹グループの雑誌「うたとことば。」は 現在第4号まで出ているが、 その執筆者たちに当初与えられたお題は 「前園直樹グループを見た」 「前園直樹グループをまだ見ていない」 そのどちらかで書くように、というものだった。 第3号で依頼をいただいた…

どうもいけません（二回目）。 昨日のブログでは いきおいあまって記憶違いをしてしまっていて。 その後、訂正をしましたが、 ご迷惑をおかけしました。 やはり どこかで気持ちの栓が抜けているようで、 お店を閉めたあとも 裏戸をきちんと施錠したかどうか…

どうもいけません。 電車の中で 取材の資料用の本を読んでいて その本はとてもおもしろいはずなのに 頭にすっと入ってこない。 何度も同じ箇所を読み返したりして、 進行がおぼつかない。 たたんで目を閉じた。 角田光代が新聞に 忌野清志郎に寄せる文章を書…

忌野清志郎が亡くなったその次の日に 日比谷の野外音楽堂、 すなわち、野音に ぼくはいた。 それは不思議なめぐりあわせで、 何かを図ったわけではない。 去年の夏、 病気が再発したあと、 いろんな夏フェスの出演がやむなくキャンセルされたが、 その一連の…

5月2日の夜10時半過ぎに その第一報は流れたのだという。 どういう偶然か そのころ、何も知らずに ちょうど国立付近を通る電車に乗っていた。 それからいろいろあって 帰ってきて 今、3日の明け方の4時。 PCを開かずに ばたんきゅうと寝てしまえばよかった。…