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なにかあり/とくになし

2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

みっつのお願い

パノニカ・ドゥ・コーニグスウォーター。 あるいは、 パノニカ男爵夫人。 あるいは、もっと親しみ深く ニカ。 1913年12月10日、 世界有数の富豪ロスチャイルド家に生まれた彼女は 1934年にフランス人外交官と結婚。 男爵夫人としての地位を得た。 1951年、 …

今ごろはグッドラックヘイワが(注:記述に間違いあります)

このブログは 基本的に一日がすべて終了したことを前提に 翌日に書いている。 時間帯は朝か昼か夕。 で、 今日は6月29日のことを書くのがスジなのだが、 今日だけはリアルな今日6月30日、 それも今、19時30分のことを書きたい。 ちょうど今ぐらいから、 下北…

日本のどこかの狭くてそれほど青くない空

COMEBACK MY DAUGHTERS(カムバックマイドーターズ)を 最近聴いてるんですよと ぼくが言うと、 「へー、意外ですね」というリアクションが 返ってくることが少なくない。 確かに こないだまで聴いたことなかったけど。 木村カエラの新作「HOCUS POCUS」の先…

今すぐマイケルを売れ!

マイケル・ジャクソンが死んだその瞬間から アメリカ中のレコード屋から 「スリラー」や 「オフ・ザ・ウォール」のLPレコードが消えたそうだ。 いつでも どこでも 手に入ったはずのメガヒット・アルバムが 突然の訃報で 過剰在庫から品薄アイテムに劇的に変…

ワッコ・ジャッコ

日本のマイケル・ジャクソン報道で あまり使われない単語。 それは “ワッコ・ジャッコ”。 90年代以降の マイケルの奇行を指して アメリカ人たちが言い始めた。 ワッキー(Wacky)なジャクソン、 それをさらに間抜けな言い方にして “ワッコ・ジャッコ(Wacko …

ペイ・トリビュート三連打

アメリカ時間で6月25日、 マイケル・ジャクソンが死んだ。 同じ日、 ファラ・フォーセットも死んだ。 オリジナルの「チャーリーズ・エンジェル」の。 同じ日、 スカイ・サクソンも死んだ。 ザ・シーズの。 知らんか。 「プッシン・トゥー・ハード」の。 まあ…

GOGO70s

韓流には縁がないと思っていたら 思いがけないところでつまづいた。 韓国で70年代に起こった 第一次ロック・ブームを描いた 実話にもとづいた映画 「GOGO70s(ゴー・ゴー・セブンティー)」がそれ。 70年代初頭に 米軍の基地でソウル・ミュージックを演奏し…

ミスター・サンドマン

去年、 めぐりあわせがあって コーデッツという1950年代のコーラス・グループの CD再発を監修した。 監修と言っても 膨大なLP未収録曲の整理整頓と ライターさんの割り振りをしたぐらい。 個人的には ある方にどうしても一文書いてほしかったのだが、 急なお…

まだぼくにはこうの史代がたくさん残されている

こうの史代の「街角花だより」(双葉社)は 単行本として出たのは2007年だが、 収録作品は古い。 なにしろ 「街角花だより」は 彼女のデビュー作(1997年)なのだ。 こないだ 大関監督、カクバリズムM哉氏(3人で“下北まんが道”)で 夜中に飲んだとき 「こう…

トモネン

大庭賢哉(おおばけんや)という漫画家の名前を どこで気づいたのか思い出せない。 Amazonで検索すると 彼の名前でヒットする著作物は全26件。 しかし、そのうち25冊は イラストレーターとして表紙や挿絵を担当したものだ。 というわけで この才能ある作家の…

わたしたちの貪欲

前園直樹グループの 麻布十番でのライヴには 事情があって行けなかった。 彼らが不定期に発行している雑誌 「うたとことば。」の最新号が そこで配布されたのだという。 今号は いつものようにさまざまな書き手が参加しているスタイルではなく 前園直樹グル…

「習う」

グッドラックヘイワ「THUNDER」の 麻雀大会を収録したおまけブックレットのタイトルを 「平和雷鳴記」と書くべきところを 昨日、「平和麻雀記」と書いておりました(訂正済)。 まことに申し訳ありません。 「平和麻雀記」じゃ、そのまんまじゃないか。 で、…

あの娘は爬虫類

我が家の先代猫は 外の楽しみを知っているせいか 暖かい季節になってくると 表に出たがって困った。 網戸くらいなら 器用に開けてしまうので、 網戸ストッパーは常時ONにしておかなくてはならなかった。 今の猫は すごく小さいときに家猫になってしまったせ…

梅雨どきのマリアンヌ

アナログ・レコードにとって 何がわるいって、 日本の梅雨どきほどわるい環境はない。 長雨と多湿により カビが盤にしのび寄る。 ひどいときにはジャケにも。 カビはすぐに生えてくるものではなく じわじわと浸食をするさまは 言わばスロー・ドラッグだ。 湿…

午前4時の秘話

昼下がりに、 季刊誌「PAPER SKY」の撮影で ハマケンがハイファイに現れた。 とあるジーンズ・メーカーの企画ページで ミュージシャンやアーティストが お気に入りのレコード屋さんで 好きなレコードを一枚選んで 写真を撮影するというもの。 ハイファイを選…

百歳の続き、「猫」の話など

ツマのおばあさんの誕生日は 百歳ということで 自治体からも表彰されたり 記念品をもらったりする それなりに盛大なものになるのだという。 漫画家の杉浦茂さんは 生きていれば今年101歳だから、 おばあさんと同時代人ということになる。 ちなみに 今年百歳…

百歳

三沢光晴さんが亡くなったことを スポーツ新聞は大々的に報じていた。 ネットのニュースで見たが、 4チャンネルの日曜朝ワイドでは 当日収録されていた 事故直後の模様を延々と放送したのだという。 ひとが死にゆく場面を垂れ流して それを“報道”だと言える…

1990年の暮れ、高円寺で

1990年の暮れ。 高円寺と中野の間にあった小さなアパートに集まって ささやかな忘年会が開かれた。 この年の春、 ぼくはアルバイトしていたレコード屋をやめ、 大胆にもまったく未経験の 喫茶店で働くようになっていた。 店の名は「珈琲亭 七つ森」といった…

夢のりんご

高円寺にて、 グッドラックヘイワの新作 「THUNDER」完成記念宴会にお呼ばれする。 今回、 ブックレットの中に あることで参加している。 そのやっていることというのは……、 まだ内緒ということにしておきましょう。 アルバムでフルートを吹いている CINEMA …

桜井芳樹の「酒場にて」

意外と 嫉妬をする。 最近で言うと ここでも紹介済みの キングジョーと須田信太郎のコラボに 猛烈にジェラシーを感じている。 読みたいけれど 読みたくない。 でも読む。 ああ読んじゃった。 ひそかに愛読しながら 心の波風を避けられないそんな文章が もう…

オー・フレネシ

出がけからずっと フレネシの新作「キュプラ」を聴いていた。 ほぼ十年ぶりのセカンド。 (追記:セカンドではなく、ファースト・フルという位置づけでした) レーベルは 乙女音楽研究社。 おれが “乙女音楽研究社”って、 どうなのよ。 昼からお台場での仕事…

ロックとセンチメンタルについて

渋谷駅を出ると 駅前広場を横断幕と風船で飾り立てて 何やらにぎやかにやっている。 6月9日は「ロックの日」。 おお、そうか。 昔、渋谷●一氏が自分の誕生日であることにかこつけて そんなことをよく言っていたけれど、 こうしてイベントが開かれるほどにな…

フェロモンをもっと試してみてちょうだい

6月6日の恵比寿TenementでのDJパーティーを いったん中座させてもらったのは 下北沢Basement Barでの 在日ファンク/neco眠る 対バン・ライヴを見ておくためだった。 neco眠るの取材記事を書くために この日しかないというタイミングが DJとバッティングして…

いねむりばかりしてたら

シングル盤を大きな音で聴きながら ハイファイのカウンターで 眠りこけていた。 深酒というほどではないが、 ゆうべの徹夜の名残は深く、 腕を組んだまま椅子に背をもたれ、 どろりと寝る。 居眠りというものは 机に突っ伏すというイメージが強いが、 学生時…

ナポリタン残照

恵比寿TenementでDJパーティー「encore!」。 多数のご来場をいただき、 ありがとうございました。 Tenement名物のナポリタンを おいしくいただきました。 少し遊びが過ぎたのか ちょっとふらふらしているので 今日はこの辺で。 あとで何か思いついたら また…

夜の柳

雨模様だが まだ梅雨じゃないのか。 ハイファイに臨時でお休みをいただき 原稿をひたすら書く。 昼間、 高円寺で取材一件。 インタビューしてみたかったひと。 コワモテかと思っていたら 好青年だった! その後、 また家に戻って 別の取材のテープ起こし。 …

ある外出、夜篇

夜の明大前、 線路沿いを歩き、左に折れる。 視界の右に看板が現れ、 そこが目指す場所だという。 北陸の うまい魚を食わすという飲み屋に ぼくとO関監督はしけこんだ。 そして こうの史代を互いにたたえ、 出たばかりの「BAKUMAN」3巻を買ったかと確認し、 …

ある外出

一日家にいて 原稿を書く日。 家にいるから仕事がはかどる、 とは限らないのだが、 粛々と書き進める。 今日唯一の外出は 夜9時過ぎ。 届け物があって 阿佐ヶ谷駅前に出かけた。 駅で待ち合わせをしたはずが姿が見えないので 携帯を鳴らしてみると、 北口の…

ビワとセキの日々

40年と7ヶ月ほど生きてきて 今日生まれて初めて食べたものがある。 それは、 ビワ。 ツマの実家からよく送っていただくのだが どういうわけか食べられない。 食べようという気持ちがわかない。 ツマが食べる分を残して あとはおすそわけをしておしまいであっ…

青い空を濁った雲がかけてった

キングジョーとの合作漫画を このところウェブで続々発表している須田信太郎氏は ものすごくいい漫画家なのだと激・推薦を受けていた。 その須田さんの代表作である 「江戸川ハートブレイカーズ」(ヤンマガKCスペシャル)を ようやく入手した。 しかし1巻だ…