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なにかあり/とくになし

2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

落語でDJは可能か

立川談志の「古典落語メドレー」に ぼくとおなじようにショックを受けたひとは すくなくないだろう。 こないだ 「情熱大陸」で放映されたやつだ。 メドレーというのはいささか古臭い表現で、 要は 古典落語のさわりを 次から次へと 自在に切り貼りしながら語…

すきまから

フリーボのことを 本当にひさびさに思い出したのは先月。 カクバリズム角張社長と 坂本慎太郎「幻とのつきあい方」の話を あれこれしていたときのこと。 あのアルバムで聞こえる 印象的な女性コーラスのひとりが フリーボの吉田奈邦子だという事実を彼から告…

西荻へ

本当は昨日 書いておくべきだったこと。 7時までに戻るからと 仕事を抜け出して 西荻へ。 ラピュタ阿佐ヶ谷で 「怪優・伊藤雄之助」の一本を8時から見るのだという友人も 「一時間くらい、こっちも見ようぜ」と巻き込んで。 着いたのは 駅前からすこし路地に…

小口にて

最近買った3冊のコミックが 重ねて積んであるのを見ていたら 妙なことに気がついた。 本の背表紙とは反対側、 つまりページのめくられるほうの端の連なりを “小口”という。 その小口の色合いが 3冊見事に違う。 一番上は比較的白っぽく 真ん中のは一部極端に…

「ソルティードッグブルース」と「犬」

三輪二郎のことは 生の音楽より先に 見た目で知った。 きつい天然パーマのカーリーヘアで 仏頂面なのに どこかくりんとした面立ちのその顔は 写真を見せられて 「これ、大阪のおばちゃん」と言われても うっかり信じてしまいそう。 ライヴでの良い評判は聞い…

また「北と南」に

よく晴れた朝 阿佐ヶ谷駅のホームから 富士山が見えた。 ぼくが知っている東京は 1987年からこっち(このエリアに暮らし始めたのは90年)だが、 この眺めが 東京の冬だという実感が なんとなくある。 若い知人たちがやっている文芸誌 「北と南」に 性懲りも…

日本の震度

前の晩から(23日) 今朝までずっと飲んでいた。 「ずぶずぶになるまで飲もう」と 約束をしたからでもあるけれど、 それぞれはおなじみなのに 集まるのは珍しいメンバーだったからということもある。 最後に飛び込んだ店でも 閉店一時間前だったにもかかわら…

ぼくの幻のそばにおいでよとのつきあい方

キセルがライヴでカヴァーした「日本の幸福」に 衝撃を受けて以来、 毎朝 加藤和彦「ぼくのそばにおいでよ」を ターンテーブルに乗せている。 あらためて聴いて 今はもういないこの才人のファースト・ソロが すごく現代的な気分を持ったアルバムだということ…

12/3は「GARDEN」です

あらためまして告知です。 12/3(土) いつもお世話になっている恵比寿tenementで 恒例のレコード・パーティー「GARDEN」を行います。 年末ということと 長い海外滞在から帰国した友人を祝うための スペシャル・ヴァージョン。 時間もちょっとロングで ゲス…

うん。

うん。 うーん、と首をかしげるのではなく ううん、と首をふってうたがうのでもなく うん、とうなずきたい。 それがぼくの返事です。 http://sakerock.com/news/111121.html

日本の幸福

昨日につづきリキッド・ルーム。 今夜は キセルを見た。 序盤から「雨音」 めずらしく「チャーリー」、 サイケデリックな長尺アレンジになった「見上げる亀」……。 畳み掛けるように攻め立てるのではなく 自分たちの手元や足下を確認するように いつもキセル…

バカと正直のための祝祭

SCOOBIE DOのライヴを どうしても見ておきたくなって 急に強くなった雨風のなか恵比寿へ。 アルバム「MIRACLES」で ひさびさに取材をした印象が すごく前向きでふっきれていたし、 なによりアルバムが良かった。 イベントなどをのぞいて ワンマンで彼らを見…

大都会イヤホン交響楽

マイメン大関泰幸監督が はじめて主宰するライヴ・イベント「Mr. Anymore Vol.1」に向かうため 渋谷駅から銀座線に乗った。 YOUR SONG IS GOODのギタリスト、モーリスが 本名の吉澤成友名義ではじめて披露するソロ・ギターや ceroの高城晶平ソロ、 COMEBACK …

ぼくのカバンはぶかっこうにふくらんだまま

昨日は 坂本慎太郎のPV騒動(ぼくのなかでの)で中断したが このところずっと 北沢夏音「Get back, SUB!」(本の雑誌社)を読みつづけている。 通勤の電車のなか、 区切りが悪ければ歩きながらでも読み、 家に帰れば 風呂につかりながら。 「SUB」という 70…

実況16日の朝

出掛けに 阿佐ヶ谷駅のホームに立つ。 携帯で受信したメールに ドキッとするニュース。 坂本慎太郎の自作PV 本日より公開 とある。 はやる気持ちを抑えられず、 YouTubeの再生をはじめたところで 上りの総武線がホームに入ってきた。 「君はそう決めた」 PV…

Have You Never Been Mellow

ソウルやシンガー・ソングライターのレコードを説明するときに 「メロウ」という言葉がよく使われる。 どういう意味で使ってるのかと訊ねると 「気だるい……ですかね」的な 結構あやふやな答えになることが多い。 実際 ぼくが使うときも そう。 ミッドテンポ…

「シティライツ」という名のカクテル

今夜 「シティライツ」というカクテルを飲んだ。 新宿LOFTで300円。 今夜限りの特別カクテル。 大橋裕之の初メジャー単行本「シティライツ」 その1巻(モーニングKC)発売記念のイベントが 今夜ここで行われている。 題して 「シティナイツ」。 ダジャレか。…

ちゃんと伝えたいこと

街はずれの しがない風情で営業しているラーメン屋がある。 阿佐ヶ谷だけでも 何軒もある。 もしかしてこの店 見かけがしょぼいだけで 食べたら超うまい、なんて期待は もうこの歳になったらしない。 やたら塩気の強いチャーハン、 ゴムみたいな麺のラーメン…

事実は小説より鈍なり、そして純なり

吉本浩二「日本をゆっくり走ってみたよ」2巻(アクションコミックス)を ようやく手に入れた。 1巻の時点で この実録旅漫画は すでにすごかった。 全国の 遅れた青春を生きる 「ここではないどこかを探して」患者のハートを そのバカな性根をやさしく甘やか…

木が消えた

すでに1本は消えていた。 渋谷駅宮益坂口(東口)の 東急デパートを抜け出たところの 通称“宮益パティオ”(知らねーよ)にあった 2本の大きな木のことだ。 あれ? ない? 最初は 夜に駅舎に向かう横断歩道をわたるときに 気がついた何となくの違和感だった。…

ヤマザキマリで今一番好きな漫画は?

別のものを探しに行ったはずの書店で ヤマザキマリ「PIL」が 平積みになっているのを目撃した瞬間には ちょっと説明し難いショックがあった。 老人と 坊主頭の女子高生。 彼女の右手にはウォークマン。 タイトルは「PIL」。 え? これって いわゆる“パブリッ…

ぼんやり哲学

帰国して一夜明け。 今日は一日休み。 風邪の熱はすっかり失せたのだが 咳がひどく 起きたらほとんど声が出ない状態。 休みはありがたい。 寝たり起きたりしながら原稿を書くつもりが 結局 寝て寝て寝まくって陽が暮れた。 思ってた以上に 体力を消耗してい…

1964年のあいつ

ゲホゲホ言いながら 日本に帰る飛行機に乗り込んで、 今は海の上。 さっきまで原稿の仕事をしていたが どうにも能率があがらないので、 行きの機内でも見た 「ハングオーバー2」を音を消して反芻したり。 ポール・ジアマッティって 「アメリカン・スプレンダ…

空港にて

帰国便にチェックインしようとして 「成田まで」と 口に出したとき 自分の声が 思ったよりもずっと枯れているのがわかった。 今回の旅程中 ぶすぶすとずっと引っ張ってきた風邪菌。 熱っぽさはどうやらなくなったものの 最後の一晩に喉をひとしきりいぶして…

買物という解熱療法

実は 先週末の雪で風邪をもらっていて それがなかなか抜けない。 異国での風邪は やっかいだ。 こういうときは 買物で気張らすしかないと 移動の合間に 本屋に出かけた。 ぼおっとした頭で いろいろと悩んだ末に買ったのは以下の数冊。 「Record Makers And …

ニューガール・イン・ザ・ネイバーフッド

ズーイー・デシャネルの新ドラマ 「ニューガール」のテーマソングを聴いていて、 妙なデジャヴを感じていた。 この曲に似た曲を知っている、というのではなくて、 「“ニューガール”と言えばさあ……、おまえ」という 頭のすみっこから記憶がぼくに呼びかけるの…

ニューガール

ああ、そう言えば 今回はズーイー・デシャネルの 新ドラマ「ニューガール」を見に アメリカに来たようなものだった。 違うか? そうだろ? ホテルに着いて 突然思い返し、 テレビを点けてみた。 だが そうは問屋がおろさない。 今週の放映は 火曜日で終わり…

バンヒロシさんから告知です

バンヒロシさんから 京都で開催される超楽しそうなイベントのお知らせが届いたので 告知します。 =================================== 12月3日(土) 野宮真貴LOOKERツアー2011 in KYOTO アニ バーサリー30thパーテ…

淀川ハートブレイカーズ

もう表紙写真がネットに出ていたので 告知します。 このブログでも 折に触れて紹介してきた キングジョーこと森本ヨシアキが原作を 漫画家・須田信太郎が作画を担当したウェブ漫画が ついに一冊のコミックとなって発売されます! 発売元は PRESSPOP。 以前に…

おれのせいじゃないっすよ

昨日の和風居酒屋「けんか」の余韻が続いているわけじゃないが 海外における日本文化の受難という意味で 今日もおもしろい場面があった。 気の良い黒人のあんちゃんが経営するレコード屋。 まだ出来て一年も経ってないが、 宗教ものや非北米ラテン、 非主流…