mrbq

なにかあり/とくになし

2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

阿呆と列車と「エピソード」

列車は走る。 異国の西へ。 がたごとと。 ひろがる田園。 小さなおうち。 人馬はうごく。 イヤホンを装着し、 星野源「エピソード」を聴く。 どうしてなのか 目に映る景色は 日本とは遠くはなれた全然違うものなのに 星野の歌に描かれる世界や物語が しっく…

男子、異国で昏倒 その4

話はカンチョウに戻る。 意識が混乱していたなか 最初の一本を試すとき あまりの苦痛ぶりを見かねたOさんに 「手伝おうか?」と言われ 最初に 「はあ、お願いします」と返事したものの、 いやちょっと待てよと我に返り 「自分でやります!」と返事した。 だ…

男子、異国で昏倒 その3

腹痛発症から何時間経っただろうか。 ベッドのうえで うんうんうなってはからだを折り曲げたり伸ばしたり、 トイレに駆け込んで うんうんうなってはからだを前後左右に揺らしたり。 猛烈な痛みが 次々と襲ってくるのだが お通じの気配はない。 カンチョウ、 …

男子、異国で昏倒 その2

目が覚めたとき 激痛は変わらず。 脂汗が出ている。 見かねたOさんが約束の相手に事情を伝えようと 携帯で電話をした。 あるミュージシャンに取材をするというのが 目的だったのだ。 すると 実は先方も体調を崩していて 予備日にしてあった明日に変更したい…

男子、異国で昏倒

ちょっとした昼寝から目が覚めたとき 異変に気がついた。 脇腹が痛い。 変な姿勢で寝そべっていたから 寝違えた? 不穏に感じつつ 脇腹をもんでみる。 ツーンと刺すような痛みが 徐々に増していくのがわかる。 これはたぶんあれだな……。 お恥ずかしい話だが…

倫敦巴里

一時期あれほど原発と放射能汚染に対する 手厳しい記事が載っていたのに 最近の「週刊現代」は 心の底からがっかりするくらい内容が薄い。 デモのデの字も載ってないうえに、 いまだに芸能人と暴力団のつながりがどうしたこうしたとか、 今さらいったいどこ…

続・追想 びっくりしたな、もう

びっくりしたな、もう、の話をもうすこし。 彼らを知るひとたちは 「真心ブラザーズ」なんてバンドは実在せず、 テレビの企画用に頼まれてつくられたものだと知っていたが、 そこから歴史がどう転んだかは みなさんご存知の通り。 すごい才能の持ち主だと思…

追想 びっくりしたな、もう

取材用に必要があって ハ行ではじまる、あるバンドのCDを探しに出かけた。 すでに廃盤ということで いくつか中古CDショップをまわる。 何軒目だったか。 「ああ、ここもないか」とあきらめかけたとき、 思いがけない文字列が目に飛び込んできた。 びっくりし…

プライベート・スタジオ作曲術

黒田隆憲さんの「プライベート・スタジオ作曲術」(P-Vine BOOKS)を 隅から隅まで読み終えた……わけでは、まだない。 この魅力的な一冊の情報量は膨大で とても簡単にカヴァーしきれるものじゃなくって。 黒田さんは 自宅スタジオで 自分なりの理想の環境を…

直前告知二題

直前告知! その1。 『音盤時代』創刊記念イベント 音盤市〜ONBAN 3D〜 日時 9/24(土)、25(日) 午後3時〜10時 場所 タイムアウトカフェ&ダイナー併設のギャラリースペース(リキッドルーム2階奥) 入場無料 ◎フリーマーケット出店者 ※両日とも ECD…

続・横浜黄金町「試聴室 その2」にて

横浜黄金町の「試聴室 その2」で驚いたこと。 カウンターのなかで働いていたのが 三沢洋紀さんだったこと。 すでにこちらで働いて結構になると聞いた。 その三沢さんが CD-Rの盤面にマジックで何やら書いている。 「真夜中フォークミュージック」 象のイラス…

横浜黄金町「試聴室 その2」にて

スパンピナート・ブラザーズ@横浜黄金町「試聴室 その2」で ライヴの合間にDJを担当させていただきました。 いつも適当にレコードをかけていて どの曲だったかとか記録も記憶もしないんですが、 今回は思いが薄れないうちに がんばって選曲を再現してみたい…

彼と彼女のリレー読書

DJ風リレー読み、とは ものは言いよう。 かばんのなかには たいてい2冊以上は本を入れておいて 移動中や空き時間に とっかえひっかえして読む。 要は集中力が欠けていることを 逆手に取って弁解しているにすぎないんですけど。 古書コンコ堂で 大好きなアメ…

直前ですが

何度も書いておりますが、 よろしくお願いします。 場所 横浜・試聴室その2(横浜・黄金町) 時間 2011年9月19日(月・祝) 開場19:00 開演19:30 出演:SPAMPINATO BROTHERS Front Act:加藤千晶 DJ:松永良平 前売り 5,000円 / 当日 5,300円(共に1ドリンク…

デドリック家の魂

去年の秋、 フリー・デザインの全アルバム・リイシューの仕事で デドリック姉妹の次女エレンにインタビューした。 2時間ほどの取材だったが クリス・デドリックが亡くなって まだ半年も経たない時期だったにもかかわらず、 彼女はとてもフレンドリーにいろい…

義父と健

昨日のなぞなぞに 多数のご回答をいただきました。 ありがとうございます。 なんと 正解率は100%でした! やさしすぎたのか? それとも 完全に手の内がばれてるのか? もう一度 問題をおさらいします。 問題。 ピンポ〜ンとチャイムが鳴り、 朝っぱらからだ…

月のぐるり

9月14日は ツマの誕生日。 実家のハハの誕生日。 それから 敬愛していた従姉の命日。 それにかこつけたわけではありませんが 十五夜の夜から十六夜(いざよい)にかけて CDRつくりました。 タイトルは 「月のぐるり」。 というわけで 軽くなぞなぞでも。 問…

「音盤市〜ONBAN 3D〜」のお知らせ

ぼくも2号つづけて書かせていただいている 雑誌「音盤時代」のイベントの告知をいただきました。 都合により ぼくは、ほぼ不参加なのですが、 むらむらとさせられるイベントです。 せめて告知でお手伝い出来たらと思います。 以下 いただいた告知文を転載し…

「スタジオ黄金狂時代」あれこれ

「トッド・ラングレンのスタジオ黄金狂時代」は あのマイク・マイヤーズの弟(!)、ポール・マイヤーズの労著を トッドの大ファンである奥田祐士さんが翻訳した力作。 発売前から ウワサを聞いて気にしていたのだが たぶん読み始めたら止まらなくなるとわか…

すべての“難あり”な野郎どもに

Boojilさんのコミックエッセイ 「難あり男子」(集英社)を読む。 Boojilさんのイラストを見て すぐに思い出したのは 和田誠さんや久里洋二さんがコマ切れアニメで 実験的なことをやっていた白黒時代の「みんなのうた」。 どの歌だったかは すぐには思い出せ…

クイズのすじみち

「高校生クイズ」を 毎年のように見ていた時期があった。 かつて「高校生クイズ」の九州予選に 参加したことがあるからだろうか。 なんか気になっていた。 もちろん ぼくが出たときは ぼくも高校生だった。 ぼくが滅んだ問題は 確か 「新幹線の通る関門トン…

ひらくドア

いつもより一本早い中央線。 ホームに駆け上がると ちょうどドアがひらくところだった。 飛び乗って 新宿行き。 ふっと息をつくと うしろから肩を叩く者がいる。 なにやつ! ちょっとドギマギ気味に振り返ると とても懐かしい顔だった。 大学時代の初めに語…

秋のDJ2本

秋のDJ2本です。 一本目は間近に迫った スパンピナート・ブラザーズの来日公演で。 先日も告知しましたが、 最終日の横浜公演で DJさせていただくことになりました。 フロント・アクトには 大好きな加藤千晶さんも! 場所 横浜・試聴室その2(横浜・黄金町)…

サビ猫の恋

しばらくシメキリと格闘していたので 頭がぶすぶすしている。 ひさびさに 猫のことでも書くか。 我が家のサビ猫ペンコ。 こないだ ツマとふたりで夜に帰ってきたら 窓の前に 見かけないトラ猫が ちょこんと座っている。 そう言えば あの猫 前も何度か 窓の外…

「音盤時代」とスーリーン・ゲイ

浜田淳さん編集の雑誌「音盤時代」1号に 原稿を2本書いた。 1本は かねてからどこかで書きたいと思っていた連載企画で シリーズのタイトルをどうしようか決めかねていたが、 最後の最後に思いつきで 「最後のレコード屋」とつけてみた。 もう1本は 「RAW」と…

銀座の突破口

道に迷った。 昼間に小田急線に乗って一本取材をして、 その足で都心まで戻り、 電源と無線LANのある喫茶店で 陽が暮れるまで仕事をした。 本当は もう2、3本は入稿をしておかなくてはならないのだが、 タイムアップ。 千代田線に乗り 8時半の約束で有楽町へ…

ゴールド・スターで会った人だろ

音壁男フィル・スペクターが主宰したフィレス・レコードが 1962年から64年までの間にリリースした オリジナル・アルバムを一枚ずつ復刻してまとめた箱モノが出る。 「フィル・スペクター・アルバム・コレクション」が、それ。 世の中の話題としても ビーチ・…

今夜 すべてはスーダラに還った

日本晴れとはいかなかったけれど 台風はそれた。 大きな被害が出た地方もあるので 無邪気によろこぶのも違うかもしれないが 中止にならなくてよかった。 サケロックには晴れ運がある。 それはもう認めてもいいだろう。 日比谷野音にサケロックが立つのは初め…

フリート・フォクシーズを、ここで、今日。その9

フリート・フォクシーズを見た。 見ておく必要があると思ったから 頼まれもしないのに 思い切って大枚はたいた。 結論から言うと いわゆるロック・コンサートを見て あれほどいろいろ考えた体験は 近ごろほかにはなかった。 そういう意味では ぼくはあの日の…

フリート・フォクシーズを、ここで、今日。その8

フリート・フォクシーズのライヴを見ながら フリート・フォクシーズに酔いしれずに フリート・フォクシーズのことを考えているというのは ちょっと不健康だ。 演奏している彼らを目の前に見ているのに 音と聴き手との素晴らしい関係は ぼくの頭のうえを通り…