mrbq

なにかあり/とくになし

歌でもうたいながら10大ニュースを

九段会館の余韻がほんのりと。
外から差し込む光が明るいので、はっぴいえんどの「HAPPY END」を聴こうと思ったが、
またしても全然見つからない。
また“幻の名盤”を自家製してしまった。


午後、各所に連絡をし、今年の原稿仕事を終える。
正確に言うと、“終えた”のではなく、来年回しにしたのだ。
もう年内は原稿は書きません。
夜はお酒しか飲みません。


夕方、高円寺、円盤で行われる「ヨロ昆撫/lake/グッドラック・ヘイワ」のリハをチラ見して、秋葉原へ。
小野瀬雅生ショウの年内最終公演。


のっさんの前向きな気持ちと、忘年会的な心地よい発散が合わさった良いライヴ。


家に着いたのは、またしても朝方だった。


さて、今年の10大ニュース、カウントダウンも佳境に近付いた。


第4位
DVD「鴛鴦歌合戦」発売


年末に「CDジャーナル」という雑誌にDVDとCDの自選ベスト5というのを、ここ数年送っている。
今年も、12月早々に提出を済ませた。


ところが、その直後に、見てはいけないものを見た!
「鴛鴦歌合戦」がDVDで出てるじゃない!


岡本喜八の師匠でもある名匠マキノ正博監督が、1939年(昭和14年)に製作した、
日本初の時代劇ジャズ・オペレッタ


かつて、大井武蔵野館で、この映画を見て以来、
ソフト化を渇望していた作品だ(確かレーザーディスクのみ発売されていたと思う)。


志村喬が骨董狂の傘張り職人で、ディック・ミネがバカ殿で。
江戸が歌って踊るミュージカルである。


何を隠そう、この「鴛鴦歌合戦」と「アニマルハウス」と「スパイナル・タップ」と「夢のチョコレート工場」(70年代のオリジナル・ヴァージョン)を合わせたようなのが、ぼくのDJの(というか、ひょっとして音楽そのものの)理想。


初回限定で発売された“コレクターズ・エディション”は、
なんとサッポロビールのために1934年(昭和9年)に監督が製作したタイアップ映画「泡立つ青春」も収録!


「泡立つ青春」!
とんでもないタイトルだ!


この「鴛鴦歌合戦」を、とうに締切を過ぎているのに、
無理を言って「CDジャーナル」のベスト5に差し替えで押し込んだ。
(編集部のご厚意に感謝いたします)


ご満悦である。


でも、この映画を見てくれれば、誰だってご満悦。
年末年始の茶の間にこの一本。
来年は一緒に「鴛鴦歌合戦」うたいながら語り合おうぜ。