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なにかあり/とくになし

YEAHとか無駄話とか

アル・クーパー&ファンキー・ファカルティ東京公演初日にご招待いただいたので、東京国際フォーラムのホールCに行く。

田舎のハコバンにスーツを着せたようなバンドの演奏は決して巧いものではなかったが、ほのぼのとした味わいは悪くない。
アル・クーパーの何十年経ってもうまく歌えない歌声も含めて、きっとバーで「YEAH」とか言ってみたり、無駄話とかしながら、見るべきなんだろう。
聴き手がいろんなスタンスに散らばって反応することで、もっと奥行きが出るタイプの演奏だった。

ホールの固定された客席はすべての観客を並列にしてしまう。

アンコールでもったいつけてやった「ジョリー」がちょっと素敵な曲だということは百も承知だが、むしろ、あそこで『ネイキッド・ソングス(赤心の歌)』のラスト3曲(サム・クックのカヴァーから始まる)をメドレーでやってくれるような奇跡が起こったら、多分一生忘れられない時間になる。
あんなに頭の奥がジュンと濡れる数分間は、なかなかない。


新宿ディスク・ユニオンで買ったLP、バッド・ジョンソン『フレンチ・クッキン!』(ARGO JAZZ)。
80年代のP-Vineが思わぬものを再発していた。「パリの空の下」当たり。