mrbq

なにかあり/とくになし

11月6日23時から24時

打合わせを終えて、夜11時台の山手線。
妙に混んでいる。


うしろに居た女の子ふたりが
帰省ラッシュだよー!」
「バカ、帰省じゃないよ。帰宅ラッシュ」
「帰宅ラッシュ? それって、言わなくねー?」
そして話は何の脈絡もなく109に出来た新しいお店へと移ってゆく。


乗り換えの新宿駅に着いて思い出した。
今日は、一番下の弟Tの誕生日だったんだ!


しかし、38歳の兄から33歳の弟に「おめでとう」を言う歳でもないだろとか、
向こうも結婚してて来月子供が生まれるしとか、
そういや教えてもらった携帯番号の呼び出し方がわからないとか、
逡巡してるうちに日付を超えそうだ。


とりあえず代わりにここで言っとけ。
おめでとうございます。


車内で原稿の校正刷りを読み終えて、
最近、読み始めた岡潔「春宵十話」(光文社文庫)に移る。
日本を代表する数学者(1901-1978)が1963年に
語りおろしたエッセイ集。
これがまたわかりやすくて予見的。
目からウロコがポロポロ落ちる。


「上から下を見ていたって、ちっともおもしろくもないだろう」
なんてことを、あっさりと言う。


でも、電車の地べたにポロポロ落ちたウロコの放つ鈍い光も捨てがたく、
東スポも読む。


帰って、実家から送ってきた「うまかっちゃん」を食べた。


以上、
11月6日23時から24時の間に起きたこと。