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なにかあり/とくになし

讃岐うどんを食べながら

東向島という場所で某氏の結婚パーティー


道中、新しめの讃岐うどんチェーン店へ立ち寄る。
某「は●まる」を渋めにチューンナップしたような本格讃岐。
最初に温めた?だけをお椀にもらい、
トッピングなどはセルフで加えてゆき、
最後につゆをかける。


各種揚げ物はその場でじゃんじゃん揚げたてが新着。
店内の内装、店員の礼儀ともに行き渡っていて活気もある……って
フードコンサルタントじゃないんだから、まったく。


美味しいし、値段も手頃。
こういう店が、これからもっと増えてゆくんだろう。


しかし、ふと思う。
お店の雰囲気はいい。
店員たちのかけ声はにぎやかで(私語も慎み)、
すかっとさわやか、伸び盛り。


でもさ、でもさあ、
そんなに元気で気が利いてて抜け目もなくて、
それは素晴らしいことかもしれないけど、
そういうひとしか生き残れない世の中は本能的にイヤだ。


そりゃ、だらしなくて汚い店は勘弁だけど、
もしも未来の街中がみんな、
計算し尽くされた元気とやる気と清潔さで満ちあふれていなければいけないんだとしたら、
そんな大通りをぼくは歩きたくない。


手足のない人や
目と耳の動かない人は……
で始まるサケロックのあの歌が
どんな風に聴き手に届いているのか
ぼくには深くはわからないけれど、
狡猾で窮屈な未来へのささやかな抵抗だとしたら。


これは大切な曲だ。


ぼくにはそのとき確かに通じた。
そう、讃岐うどんを食べながら。
まあ、ずるっと。


「イブニング」漫画賞を18歳で受賞した作家の
「ビビリメガネ」今週号に載ってますが、
とてもとても現代的で面白かった。