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なにかあり/とくになし

二宮二題

「週刊ヤングマガジン」を開くときは
何を置いても松本光司の「彼岸島」から始める。


吸血鬼の棲む孤島で生き抜くための
究極の極限状況の連続。
こう書くと、何だかすごいストーリーみたいだが、
本当にすごいのは描かれていることより
それを考えている作者である松本の頭の中。


矛盾も飛躍も単なる思いつきも
すべてがここでは許される。
何故なら、この世界は極限だから。


松本の無茶苦茶を超えた世界観への心酔するファンと
多すぎるツッコミどころに毎週悶絶するファン。
だいたいこの漫画のファンは二手に分かれると聞く。


今週、その前者に強力な援軍が現れた。
それは嵐の二宮和也


巻頭に「硫黄島から彼岸島へ」というタイトルで
二宮×松本対談が掲載されている。
それを読むとはっきりするが、
二宮くんにとって、
この対談に出ることは“お仕事”ではなくて
ファンとしての熱望の成就だった。


うーん。おそるべしは二宮和也


二宮くんと言えば、
テレビのドキュメンタリーで見た彼は、
嵐の他のメンバーが演技をモニターでチェックしている間
ひたすらゲームボーイに夢中で
他のメンバーやスタッフに目もくれていなかった。


その態度を問われて彼はこう答えた。
「だって、それを見ると(演技に)自分が出ちゃうでしょ」
演技とは自分を出すことじゃなくて
自分を消すことだとさらりと言ってのけたのだ。
ゲームボーイやりながら。


まずい。
この男は本気でおそろしい。