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なにかあり/とくになし

40歳の童貞男とソンドレ・ラルケ

ジュリエット・ビノシュ
アメリカ製のラブコメに出演しているというのが目当てで
たまたま機内映画のチャンネルを合わせた。


それが「Dan In Real Life」。


40歳の童貞男」に主演したスティーヴ・カレル
妻に先立たれ,年頃の娘を3人抱えた男やもめに扮している。


ロード・アイランド州の保養地で
大家族が過ごす長い休暇の描写も興味深かったし,
カレルのダメ男ぶりもよかった。


もちろんジュリエット・ビノシュは最高。
40代半ばにしてあの天性の色気というか
“しな”は何だろう。
日本人で無理矢理たとえればYOUの国際版か。


しかし,
もっと素晴らしかったのはサウンドトラック。


ちょっとひねた男の心情を
アコースティックなサウンドで歌う男性シンガーソングライターが
全面的にフィーチャリングされていた。


彼の名はソンドレ・ラルケ
ノルウェー出身で,
すでにアメリカでもアルバムを数枚出しているが,
大きな注目ということになると,
この映画がきっかけになるのだろう。


あえて言えば
ノルウェーのレイ・デイヴィス。
やるせなくひねくれた精神に
際立ったメロディ・センスと
一流の頑固さと純情が綱引きしながら宿っている。


知らなかったことを悔しく思った。


余談だが,
隣国スウェーデンには
ジェンズ・レクマンという
これまた素敵なシンガーソングライターがいて,
こっちは
あえて言えば
スウェーデンジョナサン・リッチマン


映画「Dan In Real Life」の監督は
アバウト・ア・ボーイ」で脚本を手掛けていた
ピーター・ヘッジズ


なるほどねと
音楽の趣味の良さに同意した。


ソンドレ・ラルケさん,
まずはサントラ盤からおつきあいください(一礼して手を差し出す)。