去年の土曜、今年の土曜
去年の7月、
最終土曜日は、
苗場にいた。
今年は渋谷にいて働いた。
古い知り合いで
今はディ●クユ●オンで働いているI嵐氏が
ぬっと現れる。
彼は「新宿Jazz & Jive」で夜を明かし、
その後、ファミレスで午前10時までトーク、
さらにその後吉祥寺のレコ屋を2軒はしごし、
夕方にハイファイにやって来たのだという。
さすがに疲労の色濃く
目が据わっている。
こういう時間の過ごし方も、
それはそれで
ひとつのロックフェスだ。
ひとりでロックフェス。
「松永さん、悲しいニュースがあります」と
さも重大ニュースのように切り出し、
何があったのか聞いてみると
「ジョナサン・リッチマンの
『ジョナサン・シングス』のCDがついに廃盤になりました」。
そういう
場と間をちょっとはずした親身さを持っている彼のことが
きらいじゃない。
考えてみたら、
たぶん、もう十何年以上知っているのか。
2時間以上かけて
両手にレコード袋を提げながら
ようやく家に帰るI嵐氏に
レコード運多かれ。