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なにかあり/とくになし

Newdayのあきれとしびれ

渋谷7th Floor
轟渚「夜明けの唄」発売記念ライヴ。


出演は
Newday、
寺尾紗穂さん、
そして主役の轟渚さん。


三者三様に好きなツボを刺激されていて
仕事としてもそれぞれにぼくとかかわりがある。
そんな顔ぶれというのもめずらしい。


塚本功さんの最高のギターをはじめ
多彩なゲストを迎えての轟さん、
短いセットながら
すこしめずらしいレパートリーが聴けた寺尾さんも素晴らしかったけど、
今日は
ひさびさに見たNewdayが
ぐっと心にからみついた。


アルバム「It's A Newday」制作以降に出来た新曲も多くて
なかでも
やぶれかぶれな勢いがある「家族」という曲にはしびれた。


あきれとしびれが一緒に来るというのが
この無鉄砲で不揃いなジャズ・トリオの
調子のよいときの証拠なのかもしれない。


あるいは
「曲」と書きながら
「きょく」ではなく
「まがる」と読むような
音楽以外の何物かだと感じさせてくれる
そんな瞬間があるのだ。


10月8日の金曜日に
敢行するという初のワンマン・ライヴでは
Newdayの演奏以外にも
三人それぞれがソロ・コーナーを受け持ち、
Newdayではドラマーを務める超鬼才、中尾勘二さんは
SPレコードを使ったDJをするのだという。


終演後に楽屋で訊いた話では
そのSPの中身は
想像を絶するものだった。


というか
それを嬉々(鬼気)として語る中尾さんがおもしろすぎた。


行けたらいいなと思ってます。
みなさんもどうですか。


ちなみに
轟さんのアンコールで
寺尾さん、塚本さん、Newdayが勢揃いして
一曲一緒にやったのだが、
それが終わったあとに
全員がすごすごと頭を垂れて
足早に舞台から去ってゆく姿が印象的だった。


なんというか
その全員の
シャイの塊みたいな感覚にも
なんだか打たれるものがあったのだ。


そんなこんなを
もっとつぶさに書きたいのだけど、
山本小鉄さんの訃報を
つい今しがた(29日現在)聞いた動揺を隠しきれないのでした……。