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なにかあり/とくになし

北と南

mrbq2011-05-31

「実は「北と南」という雑誌をつくっているんです」


髪のみじかい
どこか人見知りの気もありそうな、
ぼくとはひとまわり以上も歳の離れた若者。
彼は
「リズム&ペンシル」を知っていた。


その若者(Kくん、としよう)に話を持ちかけられたのは
いつだったか。


去年の暮れに誘われて
Kくんの仲間たちと一緒に
高田馬場でDJしたときだったか。
それとも
今年のはじめに
恵比寿のtenementで
ぼくがやっている「GARDEN」に来てくれたときだったか。


あれ(去年の暮れの)は
すごいDJだった。


もともとDJ設備のない店に
ターンテーブルを持ち込むということで
主宰者である彼らは
お店のママさんにスイッチングが出来るDJ用のミキサーをお願いした。


ところが
ママさんが持ってきたのが
ライヴに使うタイプの機種で
どうにか接続は出来るものの
音が遠くから聞こえたり
ヴォーカルだけ聞こえなかったり。
もちろんスイッチングも出来ない。


ザザザーとか
ブチバチッみたいなノイズは当たり前。
こっちも調子に乗ってきて
「この曲じゃないな」とかけてる途中で平気で針を上げたり、
「こっちのほうがいいじゃん」と回転数を変えてしまったり。


それでも不快な気分どころか
その適当さを逆手に取って
わいわい騒ぎながら楽しくレコードをかけられたのは
ママさん(実は大学時代からぼくは知っている)の人柄と
「まるで海賊放送みたいですね」と
ウマイたとえでこの音楽的混乱を言い当てた
彼らのセンスによるところが大きい。


というわけで
酔いと
海賊放送と
いい加減な性格が手伝って
「次の号に、なにか書きますよ」と
原稿を引き受けたのだ。


創刊号をぱらぱらと見せてもらったら
ういういしいけれど
みっともなくない感じの
きりっとした文章や言葉の本だった。


一般的に言えば
同人誌とかミニコミということになるんだろうけど
内向きにまとまってない感じがした。


「2号のテーマは東京です」


はいはい、東京ね、と軽く返事して
その場は別れたが、
はて? なにを書く気だったのかね?


ともかく
東京なのか何なのかわからないが
なんとか拙稿を書き上げて入稿した。


そして
その本が
先日出来上がってきたのです。


Kくんから教えていただいた販売店は下記の通り。
・吉祥寺「百年
西荻窪音羽館
・大阪「Calo bookshop」(近日中に発売)


定価500円。


なお、
北と南 twitter」にて通販も受け付けるとのこと。
そちらは送料込みで700円。
発送はメール便


【追記】
さきほどまで受け付けておりましたプレゼントは
予定数到達につき終了です。
ご興味あるかたは是非お問い合わせか
もしくは直接店舗にてお買い求めください。