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なにかあり/とくになし

鍵盤つながり

昨日のタッカーに続いて、今日はなんとキース・エマーソンのソロ公演を観ることに。
来月行われる対談取材の前準備という意味合いがあるため、ある方々と同席。
それにしても、世にも不思議な“鍵盤つながり”。
あ、昨日の晩(今日の明け方)、tenementで猪野さん(フェンダーローズ弾き!)のニュー・シングルを聴かせてもらったから、そこもつなぎ目になっていたということか。


キース・エマーソンは“けれん味”のかたまりだった。
居場所の違いこそあれど、実はタッカーと同心円の中にいる。


さて、当然のように客席の年齢層は高い。低くみて“中年以上”。
こういう場合、「自分の子供(たいていは幼児)にも父さんが好きだったスターを見せたい」というような、どこか間違った客層がチラホラ散見されるパターンが多いのだが、少なくともぼくの見た限りでは、そういう見苦しさは皆無だった。
だって、みんな自分の中の子供を呼び覚ますために来ているんだから。
ノスタルジアとかいうヤワな言葉には還元されない、悪魔の召喚にも似た悲愴な決意なんだから。お父さんは、もう異界の門をくぐったら帰ってこないかもしれないんだから。
それを「パパ、おしっこ」のひとことであっさり破壊する。
子供の敵は子供だ、なんてね。


まあ、子連れを見なかったのは偶然かもしれないが、そういう邪魔を許さない決意度が客席には高かったような気もした。