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なにかあり/とくになし

チャリティ・ベイリー

テリー・アダムス&スティーヴ・ファーガソン・カルテットのCDの話の続きをしよう。


2曲目の「セイム・トレイン」は優しい雰囲気のフォーク・バラード。
「バラード」と書くとベタついた感じがする。
もっと伝統的で、やんわりとリズムもあるから「バラッド」と呼ぶ方がいい。
テリーが歌い、スティーヴがダルシマーを弾いている。


ライナーを書くために調べてみたら、
この曲はチャリティ・ベイリーという女性フォーク歌手の作品だった。
日本ではほとんど無名と言ってもいいだろう。
ぼくもまったく知らなかった。


彼女の経歴はちょっと変わっていて、
いわゆる放浪のホーボーソングや労働者のための歌ではなく、
子供たちのためのエデュケーショナル・ソングを一生歌い続けたこと。


「セイム・トレイン」を聴くと、
教育のための歌と言っても、全然勉強っぽくないし、押し付けがましくもない。
それが彼女の魅力なのかもしれない。だったらいいな。


道は分かれていても、おれたちは同じ列車に乗ってきたようなもの。
そういう歌詞かどうかは知らないけれど、
意味はどうあれ、テリーとスティーヴの心はそう歌っていると思えた。


チャリティ・ベイリーの歌をもっと聴いてみたくなっている。