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なにかあり/とくになし

音楽の終わり方がわからない

テリー・アダムス&スティーヴ・ファーガソン・カルテット
フィーチャリング・トム・アルドリーノ&ピート・トイゴ
O-Nest


不惑をとっくに超えた連中が繰り広げる
幻惑のスリリングなプレイと
困惑のういういしさが入り交じった
魅惑のショウ。


 ワ
 ク
 ワ
 ク


と、二字目で韻踏んでみました。


テリー・アダムスとスティーヴ・ファーガソンは、
NRBQのオリジナル・メンバー。
35年前に一旦袂を分かってから、
ほんのときどき気まぐれに一緒になったりしているけど、
ようやく本気で一緒にやってみるかと思ったときには、
もういい年だった。


今日のライヴで、
まだこのバンドはたった5回目のショウなのだ。


超ベテランなのに新人バンド。
気心は知り尽くしているのにスリリング。


かっこいいブルースコードのソロ回しをしたあとで、
あらら、何だか終わり方がしどろもどろ。
まだ、ちゃんと決めてないのだろう。
それぐらい“生”だった。


あれほど長い間、音楽にまみれていても
彼らはまだ音楽の終わり方がわからない。
そんなに素晴らしいことはないと心底思った。


とりあえず、スティーヴ・ファーガソン
存在もギター・プレイもすべてがオリジナル。


未知の和食にどんどん挑戦するスティーヴについて、
テリー・アダムスはこう言った。


「スティーヴは何物もおそれない。そこが最高なんだ」


30日も公演は行われる。


サケロック野村卓史と現サケロック伊藤大地のユニット、
グッドラックヘイワのファーストCD(8月発売)をついに聴く。


未来への余韻に浸れます。