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なにかあり/とくになし

ロックトーバー絶賛

シカゴで発行されているインディー・ロック・マガジン
「ロックトーバー(Roctober)」42号(2006年冬号)に、
トム・アルドリーノ「ブレイン・ロック」のレビューが掲載されている。


NRBQのドラマー、トムが
1972年、17歳の夏に自宅の地下室で多重録音した
奇跡のティーンエイジ・ジャンク・シンフォニー。
ぼくとトムとバンブルビー・レコードの無謀な努力により、
04年に日本で世に出た。紙ジャケで。


TUCKERは「05年に一番聴いたCD」と言ってくれた。


では、その「ロックトーバー」誌のレビューを訳す。

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トム・アルドリーノ「ブレイン・ロック」(バンブルビー


きみたちがこのCDを入手できるかどうか知らない。これは日本からの輸入盤だし、NRBQのサイトでも、もう売ってない。だけど、コレハゼッタイゲットシナイト! 17歳のトム・アルドリーノがオープンリールやカセットコピーを使ってベッドルームで多重録音した、数十曲に及ぶ驚くべき的はずれの美しくて奇妙なワンマンバンド・マスターピース。彼が生みだしたサウンドは震動し、共鳴しながら、アナログゆえの不完全性によってマジカルに成長する。いくつかの曲はかわいらしさに近付こうとしているが、ポップだと呼べるものは皆無。ドラマーだからギターの弾き方なんか知らないよという顔をしながら(シンセの代わりにステレオ機器からのフィードバックを使ってみせたりして)彼は芸達者な原始人みたいな音を出し、どういうわけか、それはエレガントに聞こえてしまう。はっきり言って、これは今年最高のエレクトロニカ・アルバムであり、サイケデリック・アルバムであり、アウトサイダー・ミュージック・アルバムであり、ジャズ・アルバムであり、アンビエント・アルバムであり、ゴスペル・アルバムでもある! 彼はナッティ・スクワーレルズもフリーキーにカヴァーしているぞ! それも「Uh Oh!」ではなくて「Zowee!」だ。このガキ、ディープだよ。それから、緑色の小さな火星人がプレイしているような「それゆけスマート」のテーマ曲もある。必携!(松永訳)


絶賛。