選んだ、つないだ、渡した
ひな祭り。
ヘッドホンからは寺尾紗穂。
大音量で聴いているとうわのそらになり、
思わず犬のうん●を踏みそうになる。
歩き爆音には注意しよう。
「レディメイド・ディグス・エルヴィス」追記。
つくづく思うのは、プレスリー楽曲の
一曲ごとの完結度の高さ。
2〜3分の間で物語があってクライマックスがあってエンディング。
楽曲としての起承転結がスパッと極まっているのだ。
余韻を残さず、後続を圧する。
この徹底度が半端じゃない。
これはDJ的に言うと、きっと、“つなぎ”しにくい。
エルヴィス・プレスリーの持つ核心が
何か別のものとつながれることを本能的に拒否しているのだと
言ってもいいかもしれない。
DVD「エド・サリヴァン・ショー」完全版に出て来る
56年と57年のプレスリーも
時代の安穏としたムードや
前後出演者との芸能的なつながりから突出した、
完璧な異色を象徴している。
それを選んだ、つないだ、渡した。
当たり前のように思えることが難しい。
選曲/監修・小西康陽とプレスリーとの手荒い格闘を感じて
勝手にわくわくした。
もし「レディメイド・ディグス・エルヴィス」の
ディスク・レビューの依頼があったら、
たぶん、ぼくはそういうことを書いた。