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なにかあり/とくになし

馬場で

高田馬場駅前で、噂の「コミック・ガンボ」をもらった。
何が噂かと言うと、この漫画週刊誌、
タダなのだ。


地域と数量を限定した無料配布、
入手出来なかったひとたちはHPにてネット配信で読む、
という二段構えで業界に新風を巻き起こす……と
鼻息は荒いが、
現物を手に取って見えたのは、
この本を作っているひとたちは漫画雑誌の基本が
わかってないという現実。


江川達也など、ごく一部の大物と、
未発掘新人で構成されたコンテンツの質はともかく、
ぼくが違和感を持ったのは紙質の話だ。


この紙の手触りには、
めくる手を拒否するヤな感じがある。


ずばり言って、この紙は漫画雑誌のものではない。
「女性自身」「女性セブン」など、
女性週刊誌に使われているものと同質の硬さなのだ。


なんだ、それだけのことか? とお思いの方、
軽く見てはいけません。
漫画雑誌の紙質には何十年も一貫した手触りがある。
それを使い続けていることが、
読者が成長して読む雑誌が変わっていっても
余計な違和感を抱かせない重要な一因なのだ。


なのに、この違和感。
作り手に漫画を読んできた歴史がないことの証明だと
見くびられてもしょうがない。


その後、高田馬場「とん久」へ。
十年ほど前はよく通っていたお店。
この店の何が素晴らしいって、
とんかつ、キャベツの脇に添えられたナポリタン!
この味、脇役の殿堂入りに認定する!