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なにかあり/とくになし

そうかもしんめい

鴨長明(1155〜1216)が
鎌倉時代初期にものした「方丈記」は
日本三大随筆として名高い。


その弟子筋にあたるひとに
鴨信明(生没年不明)という文人がいる。


このひとは
日本文学における仮説の祖と言われている。


いわく、
「もし○○○が×××だったら」という仮説を提起して
ぐいぐいすいすいと筆を進め、
最後は必ず決まった文で締めくくる。


その言葉とは、
彼の筆名をもじった
「そうかもしんめい」。


“かもしんない”というギャル語の元祖は
意外に古かったのであった、
なんつって。
鴨信明は実在しません。
真面目に読んだ方、ごめんなさい。


でも、本当だったら、
面白いかもしんめい。


こういう架空の偉人のエピソードを
戸板康二の「ちょっといい話」みたいに
次々につづってみたい。
ひそやかな野望のひとつです。