自分の子供時代の写真を見るとうんざりする。
今と同じ顔をしているからだ。
成長の早さが部位によって異なっていたとしたら、
ぼくの場合、もっとも早熟なのは
顔だった。
顔が童顔のまま、おとなになるひとを
“とっちゃんぼうや”と言う。
サケロックのハマケンみたいな顔のことだ。
ぼくの場合は、その逆なので、
“ぼっちゃんおやじ”。
ちなみに、このぼっちゃんおやじは
乳離れが遅く、
と言ってもリアルな“乳”ではなく、
飲み物を哺乳瓶で飲むのをなかなかやめることができない
困ったちゃんでもあった。
ぼっちゃんおやじは、
何となくぼくの中でのテーマとして
今もときどきくすぶっている。
椎名軽穂「君に届け」(マーガレット・コミックス)って
面白かったんですね、とっても。