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なにかあり/とくになし

捨てがたき日本三題

電車の中で
ハーフらしき顔立ちをした紅顔の少年が
熱心に本を読んでいる。


ちら見すると
それは「美味しんぼ」だった。
……日本もまだまだ捨てたもんじゃない、
という気がしないでもない。


家の前の道を
昔ながらの豆腐屋台が通る。
「パーポー」という、あのラッパを吹きながら。


と思ったら、
リコーダーを吹く小学生が真似をしていたのだった。
……日本もまだまだ捨てたもんじゃない、
という気がしないでもない。


7月7日の土曜日に、久々にDJをするのだが、
そのイベント名は「Audience!」と決まった。
「聴衆」という意味と
「音の人」という意味の両方があるのが良いと思い提案したのだ。


ところが、先週のその参加者が集まったとき、
「DJ三国志」でもよかったな、と冗談で言ったら、
ときならぬ興奮がその場を覆った。
DJ全員が「三国志」の愛読者
横山光輝の漫画、原作本、ファミコンなど)だったのだ。
あやうく「DJ三国志」にタイトルが改変されるところだった。


……日本もまだまだ捨てたもんじゃない、
という気がしないでもない。