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なにかあり/とくになし

ブロウニング・ブライアントをおみやげに

ここしばらく続いていた原稿仕事が
とりあえず一段落。


そのご褒美か、
原稿に埋もれて忘れていただけか、
「今日、アラン・トゥーサン行くって言ってたよな」と
電話にビックリ。


そうであった。
アラン・トゥーサンBillboard Live TOKYO。


昨年、エルヴィス・コステロと一緒に来日したときは、
インタビューをさせていただき、
原宿Blue Jay Wayでのソロ・ライヴも見させてもらった。
そのライヴを収録したCS番組用に、字幕の監修もした。


そのときのお礼と
ご挨拶をかねての訪問という意味合いもある。


ライヴがにぎやかに終了したあと、
スタッフと一緒にトゥーサンを訪ねた。


ぼくのおみやげは
ブロウニング・ブライアントのCD。


トゥーサンが75年に制作に関わった白人シンガーのアルバムで、
日本でCD化されたばかりのものだ。


Q「このひとのことを覚えていますか?」


A「おお……。もちろんです。
  彼は素晴らしいシンガーでした。
  ギターも良かった。
  でも、私はこのレコーディングのあと、
  彼に二度と会うことがありませんでした」


とトゥーサンは言った。


「何故でしょうね」という、ちょっと寂し気な余韻と
「でも、それが人生ですよ」という彼の前向きな人生訓が
無言でその発言に付け加えられていたような気がした。