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なにかあり/とくになし

初期のGUIRO

仕事を抜け出して
GUIROのインストア・ライヴ@渋谷タワーレコード
見に行った。


地下のライヴフロアーは
昔は中途半端なカフェになっていたが、
ここ数年はイベントに開放されている。


そんな環境なので
音響的にベター、いや、グッドとすら言えないのだが、
ラフさをやがては自分の味方につけて、
GUIROは堂々と一時間強を乗り切った。


CDを聴いてから
ライヴを見れば
誰でも感じることだろうが
高倉一修の声は意外と芯が強く
細いのによく通る。


大声を出すべきところではちゃんと出す。
喉仏の奥には男が住んでいる。
GUIROのつくる宇宙がある。


後半、
ミュージック・フロム・マーズのギタリストが助っ人。


ギターが2本になると、
自然とテンションコード系のカッティングが入ったりして
ごちゃごちゃ、ごつごつとした中でも
グルーヴの歯車は滑らかに回ったように思えた。


終盤の怒濤の展開を見ながら、
「ああ今、初期のGUIROを見ているんだな」と
ぼんやりと思う。


どれだけキャリアあると思ってんの?
歳いくつか知ってんの?


そう言われましても、
これははじまりの音。


いつか、
あの日がはじまりだったんだなと思う光景だと
ぼくは言いたいのだ。


その後、
お店に戻り、
閉店後はお客のKくんが運転する車で
渋谷駅まで送ってもらうことに。


途中で曲がり角の選択を誤り(ぼくが)、
青山、原宿を大回りして
夜のドライヴをする羽目に。


それでもちゃんと渋谷に着いた。


遠回りしても、着くべきところに着く。
GUIROの余韻に無理矢理オチをつけた。


なお、余談で言えば
「初期のGUIRO」との言い草は
「初期のRCサクセション」(ファースト・アルバム)に
かこつけていなくもない。