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なにかあり/とくになし

ロック・ミュージックの未来

音楽委員会資料
「ロック・ミュージックの未来」。


(1)ニューズウィーク誌 1/4号
(2)植草甚一(1/22付読売新聞)
(3)海外情報(12月)


と表紙に書かれた
ガリ版刷りの冊子を近所のレコード屋で購入した。
シンプルというより貧相な体裁。
100円。


奥付などはないが、
書かれている話題を見ると
おそらく1970年の発行か。


いわゆる「オルタモントの悲劇」を生んだ
ローリング・ストーンズのフリーコンサートが
話の軸になっている。


植草さんの文章
「ロック・ミュージックの未来」も、
そのことに触れたものだ。


個人的には
植草甚一のスクラップ・ブック」ではなく
植草甚一がスクラップされたブック」(もちろん無許可)
であることが
おもしろくて手に取ったのだが
ガリ版の手書き文字を眺めているうちに
この愚直な転載記事集が愛おしく見えてきた。


これを題材として
“音楽委員会”の連中が
けんけんがくがくの議論を
戦わせた一夜が
この年のどこかにあったのだ。
「ロック・ミュージックの未来」について。


この冊子の見据えていた“未来”は
今こんな感じですよと
心の中でつぶやく。


過去から見た”未来”は
そのとき
限りなくパラレル・ワールドになる。