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なにかあり/とくになし

北国から来たミックスCD、2枚

ハイファイ・レコード・ストア
2007年の営業が夕方5時にて終了。


今年最後に売れたレコードは
パーシー・フェイス
「I Think I Love You」。


ステファン・スティルス
「Love The One You're With」の
ナイスなカヴァーが入ってるやつ。


そのあとは店内大掃除をして、
恵比寿にて
今年の「おつかれさま」。


帰宅後、
小西康陽選曲・語りのCD「これからの人生。」をかける。
レコード・ショップJET SETの
クリスマスシーズン用の購入特典であるミックスCD。


「ドラムが入ってない」
「暗い」
「小西さんの今後の仕事への分岐点かも」
などという聴き手の評判は耳に入っていた。


しんとした
年の瀬の夜に
興味深く音は響き、
ときどきざわざわと枯れ木が揺れた。


翌朝(つまり31日の朝)、
函館に住むS先輩から送ってきたミックスCDを聴く。


ぼくが大学一年のときに四年生であったS先輩とは
本来なら仲良くさせてもらうような年齢ではない。
どういうわけか
何故かもう二十年近いおつきあいが続いているのは、
どういう縁からだったか。
好きな音楽の話でも何気なくしただろうか。


事情があって実家のある函館に帰ってからは
以前ほど頻繁に会う機会がなくなっているのだが
先日、突然ミックスCDを送ってきてくれたのだ。


札幌で友人たちとやった忘年会の
二次会のBGM用のCDであるということだった。


一聴してすぐに感じた。


このCDからは
北国の音がする。


「ドラムがない」わけではないが、
「これからの人生。」と
何か似ている。


選曲は似ていないが、
匂いは似ている。


風土が似ているというか。


小西さんが札幌出身で、
その場所がずいぶん北であることを
今さらのように思う。


「これからの人生。」では
CDの冒頭で
「今、ぼくたちはカナダの大きな夜空の下にいると思ってみてください」
と小西さんが言い、
ニール・ヤングをかける。


カナダではなく
札幌だと勝手に置き換えてみたくなった。


S先輩のCDでもニール・ヤング
選曲されていた。
それは小西さんとは違う曲だったが、
胸にびゅうっと北風が吹いたことに違いはなかった。