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なにかあり/とくになし

「ラウンダバウト」のこと

松の内が終わり(15日までという説もある)、
正月番組も消えて。


部屋から
渡辺ペコ「ラウンダバウト」(集英社クイーンズ・コミックス)を
もう一回つかみ出す。


風呂で読むのだ。
ザブン。


去年買った漫画、読んだ漫画で
一番印象に残ったのは、
やっぱりこれかなと。


買ったばかりのときに
何となく感じた既視感は
あすなひろし
青い空を、白い雲がかけてった」に
通じているものだったんだと
何となく気づいた。


「青い空を〜」は
週刊少年チャンピオン」に
76年から81年にかけて連載されたという。


ぼくが「チャンピオン」を読み始めたのは
9歳ごろだったが、
ときどき掲載されていた
この妙に大人びた小学生漫画には
かなりのめりこんだ。


2004年にエンターブレインから再刊されたとき、
すぐに買ってしまった。
久々に読み返したが、
やはりおもしろかった。とても。


ただ、
「懐かしい」ことをエサにして
漫画を読んだり
音楽を聴いたりすることことには
どこかで抵抗がある。


古いやつほど新しいものを求めるものでござんす、
ということなんでしょうか。
鶴田浩二さん。


青い空を、白い雲がかけてった」のおもしろさは
時代を超えていると思う。
でも、もう子供のころに
すりきれるほど読んでしまった。


つい気を許すと
「懐かしさ」が攻めてくる。
だから、
今さら何度も読み返そうとは思えないのだ。


そんなひねくれた中年の前に
「ラウンダバウト」は現れた。