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なにかあり/とくになし

山崎紗也夏讃

夕方、駅前に出た。


LPを2枚買う。
1枚は必要にかられて。


漫画を2冊買う。
土田世紀のレア短編集第一弾を銘打った
「吉祥寺モホ面」(グリーンアロー出版社)に
度肝を正面からぶち抜かれた。


これについては、
またあらためて。


もう一冊は
山崎紗也夏(さやか)「シマシマ」1巻(モーニングKC)。


彼女の最高傑作は
アクションで連載していた「東京家族」だと思っているぼくには
この新作のムードと展開は
ヒットした前作「はるか17」の何倍もうれしい。


醒めているわけではなく
距離の置き方を冷静に描ける。
優しさや甘さにかまけずに
人間の情を描ける。


前にも書いたと思うが
このひと、
週刊連載を休まないのだ。


漫画家の伝統とプライドが
静かに燃えているのだよ、きっと。