アイスクリーム・マン
マイケル・ジャクソンが
成長するにつれ顔面整形を重ねたのは
敬愛するエリザベス・テイラーみたいな顔に
なりたかったという説がある。
もうひとつ
長じるにつれ
顔が父親に似ていくことを
嫌ったという話も聞いたことがあるが
真偽のほどはわからない。
ただ、
歳を取るごとに
自分の顔が父親に似ていくというのは
本当だろう。
正確に言うと、
自分が覚えているのは子供のころに見ていた父親の顔。
その年齢に近づいてきたということなのだ。
ぼくが父親の遺伝を感じるところが
もうひとつ。
それは
アイスクリーム好き、だ。
半ば強制的に威厳高く
まるで新たなカーニバルのように高揚し、
父は夕食後にアイスクリームを
ぼくたちに買い与えた。
その記憶が抜けないのか
我が家にはいつしかアフター・スナックの習慣がつき、
アイスクリームをぺろぺろと舐めている。
父の気持ちを感じつつ、
子供の心でぺろぺろと。