mrbq

なにかあり/とくになし

昼下がりに太郎を見た

昼下がりの四谷に太郎を見た。


岡本太郎です。


大通りからちょっと裏に入った筋に建っている
とある製薬会社のビルの前に
そのモニュメントはある。


モニュメントと呼ぶには
ちょっと抵抗があるくらいあっけなく
下手したら風変わりなベンチかと思うくらいさりげなく、
しかし確実な違和感を発しながら
太郎はいる。


彫刻の名は「歓び」。


どう調べても「歓び」としかヒットしないのだが、
何故かこの彫刻を見つけたとき
ぼくの頭には「歌声」という名前だとインプットされてしまい、
そのまましばらくの間、
そう思い込み続けていた。


その文字をあらためて見つめてみれば
「歓」は「歌」に
「び」は「声」に
なんとなく見えてこないでもない。


なによりも
その姿が
歌声を放っているのだ。


黄金週間に
都内でちょっとひまを持て余したひとは
行ってみるといいですよ。


場所はこちら


渋谷駅には大作「太陽の神話」がやって来て
しばらく経つけれど、
あまり足は止まらない。


ぼくの好きな太郎はやっぱり
いたずら好きな
四谷の太郎みたいな太郎だ。