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なにかあり/とくになし

気になるウン気

今日はサンダルを履いて出かけた。


途中で銀行に寄る用事があり
ATMの前に立ったら
何だかふわっといい香りがする。


ミントガムのような香り。


ン?
ミントはいいが、
ガムとは?


いやな予感がして
足に神経を集中させると
案の定、サンダルのソールが床にくっついている。


これは、
ガムだ。
踏んでしまっただ。
たぶん、クールミントガムだ。


まったくよお、
これだから都会はよお、
マナーってものがよお、
ジョージ秋山の漫画に出て来るごろつきのような口調で
ぐちぐち心でののしりながら
銀行の封筒でガムをぬぐった(銀行に謝罪)。


まあ
これもひとつのウン気ですよと
気を取り直す。


そういえば
いつぞやの帰省の際、
初詣の帰りにもこんなことがあった。


兄弟とぼくのツマで一台に乗り込んだ帰り道、
車の中がなんだかくさい。


「なんだよ、この悪臭は」


言い出したのはぼく。
エアコンが外気導入になってるんじゃないかと
車の仕組みもろくに知らぬくせにケチをつける。


「それとも、屁でもしたか」


くんくんと鼻を動かしてみる。


あれ?
くさいのはここですよ。
おれですよ?


神社でお犬さまのウンを踏んだのは
ぼくでした。


あれはへこんだが、
同時に笑った。
そして確かに
その年は仕事が多くて
踏んだウンがよっぽどよかったんだろう。