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なにかあり/とくになし

「いもうとデイズ」はもっと評価されていい

今日は「タモリ倶楽部」までとても起きていられない時差ぼけ。
せっかくの「空耳アワード」なのに。
笹塚のボーリング場で行われた
小西康陽さんのCD発売イベントも遠慮させていただく。


帰国直後に
「ポパイ」CDの作業大詰めがあったりして
時間軸がいまひとつ修正出来ずにいる。


もう数日で戻るのだろうけど。


田中ユキいもうとデイズ」(アフタヌーンKC)は
もうすこし注目を浴びていい漫画だと思うのだけれど、
なんとなく地味に出て
話題もあまり呼んでいない。


血のつながりがあるようでない少女を預かるという設定が
宇仁田ゆみうさぎドロップ」と
結構かぶっているというハンデもあるのだろうが、
何よりも
「いもうと」と銘打ってしまったがために
「おれ妹萌えじゃねえし」と
普通の漫画好きが手を出しにくい雰囲気が出来ていることが
大きいんじゃないかとも思う。


フィリピン人の少女と
今ひとつ売れないホストの男が
兄妹関係になるという設定を語ったとしても
なお今ひとつ気が引けるかもしれない。


だが
この漫画、
いいのだ。


一番いいなと思うのは、
主人公であるホスト男が持っている引け目や負い目、
社会に対するすねた気分を
素直に描いていること。


たとえば
“妹”の同級生である
クラスで人気者の男子を見て
「オレが昔憧れてて
 大嫌いだった人種……」と心の中でつぶやく。
大のおとなが。


でも
おとなだからこそ
その描写にはうそがないとわかるんだ。


それと
かわいい絵柄なのに
貧困を切実な問題として描いていること。


1巻を読んだときは
“愛すべき”というよりも“憎めない”漫画だと思ったが、
2巻を読み終わるころには
心の針が“愛すべき”に傾いていた。