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なにかあり/とくになし

ウソだろ!

サケロック主催のイベント「げんざいのぐうぜん」を見に恵比寿へ。


出演は
outside yoshino
group_inou
サンシャイン・ラヴ・スティール・オーケストラ
サケロックの並び。


開演まですこし時間があったので
ツマと腹ごしらえをすることにした。


なんとなくラーメン屋に入ったはいいが、
どうも雰囲気がおかしい。


店主とおぼしき男(プロゴルファーの誰かに似ている)は
奥でずーっと電話をしていて、
カウンターの中には
若い女の子(ギャル曽根に似ている)がひとりだけ。


とりあえず注文をしたのだが
店主の電話が終わる気配がない。
結局、
女の子が慣れない手つきでラーメンをゆではじめた。


その麺がゆであがったとき、
見てしまったのです。


彼女はゆであがった麺の入った容器(玉あげというそうです)を
めんどくさそうにつまみあげると
わずかに1、2回だけ
ちょっと手首が痛いわみたいな感じで振っただけで
そのままどんぶりに、どわーん。


マジですか!


彼女の挙動があまりに不穏なので
ツマとずっと注視していたのだが、
さすがにその湯きりチャッチャッ放棄には
「はぐっ!」と声が出そうになった。


これで一気に食欲喪失と言いたいところだったが、
残念ながらというか
不幸中のさいわいというか
一応このラーメンそれなりに食べられるものだった。


店主はようやく電話を終えると
今度は隅に座っていた男性アルバイト(いたんかい!)と
ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ長話を始めた。


彼女はその話に加わることなく
うつろに壁を見つめていた。


これで駅前徒歩1分で商売出来てるという不思議。


そのすべてがうさんくさすぎて
逆に笑ってしまった。


エイプリル・フールにラーメン屋で
「ウソだろ!」と思ったというお話。
おわり。


しかし
そんな受難を
今日のサケロック
救ってくれた。


4人みんながそれぞれのことをしばらくしていて
ひさびさに音を合わせるということの尊さというか
呼吸の間合いみたいなものが生っぽく伝わってきたし、
演奏も骨太だった。
新曲もあった。


会場では
出来立てほやほやの
「songs of instrumental」と「ホニャララ」の
アナログLPを先行発売。


A面B面をひっくりかえして
サケロックを聴くたのしみ。


「“Aラス”の「スーダラ節」まで聴こう」とか
「やっぱり「ホニャララ」の“B面”の流れは素晴らしいね」なんてことを
言葉として口に出せるよろこび。