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なにかあり/とくになし

チャラい失格

流れにまかせて
なるようになると歩いていたら
下北の居酒屋に居た。


酒の席の勢いによる、
しかしなんとなくまじめな論争を聞いてるうちに
隣の席のiPhoneが示す時間を見たら
もう12時過ぎ。


あ、
行かなくちゃ。
あたふたと席を立ち
渋谷に。


レコードをピックアップして
そこから山手線、総武線
それぞれ終電で乗り継いで
なんとか高円寺。


電車に乗っているうちに酔いがまわり
よくわからない状態でコネクシオンに着く。
壁をスクリーンに見立てて
映画を上映していた。
ひどく浮き足立った感じの60年代映画で、
タイトルを教えてもらったが
忘れてしまった。


お店では
南正人のアルバムを売っていた。
「五月の雨」の入ったベルウッド盤。3800円。
昔持っていたのに無職時代に手放したやつ。


20代前半にバイトしていた喫茶店
一時期こればかり聴いていた。
90年代の初めは
まだこういうレコードはとても安かった。


イベントは
主宰者コンビのバック・トゥ・バックが始まり
眠りこける酔客を尻目に盛り上がっていったが
ぼくも眠くてしかたなくなったので
中座することにした。


そう言えば今夜は
「わたしにとってのチャラい」というテーマで
DJをするという約束があったはずだったが、
気がつけば
かけているのは「いつもと同じ感じじゃないか」と言われていた。
もう呼ばれないかもしれない。


でも、
「次回のテーマは、“わたしにとってのサムい”で」と
誰かがジョークで言ったので
「あ、それなら自信あるかも」と答えておいた。