ソニーと夕焼け楽団のリズム&ルーズ
ハイファイの常連さんから
ソニー&ザ・サンセッツのことを教えてもらったのは
今年の春先のことだった。
しばらくアナログを探していたのだが入手出来ずに
いじいじとしていたのだが、
どうやらこの秋に
アメリカの配給先があらたに決まったようで、
ようやくぼくの手元にこの素敵でやくざな音楽が届いた。
アルバム・タイトルは
「トゥモロウ・イズ・オーライト」。
ジャケの夕焼けは黒白だ。
誰が言ったか。
“カリフォルニアの無責任野郎”。
ぼくじゃない。
そのナイスなたとえは
こちらのユースフルなサイト
monchicon(アリエル・ピンクが来日すると知った!)で。
そんな絶妙な徒名をいただく
ソニー&ザ・サンセッツの中心人物ソニー・スミス。
存在自体にオフビートな無頼感がただよっていて
ジョナサン・リッチマンというか
寅さんというか
そんなムードがある。
仲間を集めて結成したこのグループは
レイドバックしているのに
不思議とオーガニックな感じはしない。
リズム&ブルース?
もっと身持ちを軽く、
いい加減にしたその音楽を
リズム&ブルースから“ブ”を差し引いて
ぼくは“リズム&ルーズ”と呼びたくなった。
あるいは“ソニーと夕焼け楽団”とも。
どういう意味なのかはっきりとはわからないが
直訳すると「燃えるには若すぎる」という意味のアルバム一曲目
「トゥー・ヤング・トゥ・バーン」を
入手以来ほぼ毎日のように聴いている。
最近のニュースでは
すべて異なる架空のアーティストという設定の
7インチ・シングル100枚(両面で200曲)を
限定ボックスでリリースしていくそうで
すでに第二弾(各5枚10曲)まで出ているんだって。
誰が買うんだよと思うようなことを
平気でやれるセンスと
無意味なほどに過剰な情熱も
いい感じだ。