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なにかあり/とくになし

ラリー・キングのあいまいな教え

米CNNの人気インタビュー番組
ラリー・キング・ライヴ」を
今月渡米していたときに
何気なく見ていた。


この番組、
もうすぐ終わるのだ。


正確には
アメリカ時間の今日終わったのだ。


ラリー・キングは77歳。
家族との時間を過ごしたいという
理由だったかと思う。


なにしろ
週7日
一日も休まずに生放送を続けていたのだから
頭が下がる。


ときどき
ミュージシャンが出演するのもおもしろくて、
何年か前には
偶然チャンネルを合わせたら
ブライアン・ウィルソンとメリンダ夫妻が出ていた。


こないだ見たときは
ゲストが
スティーヴィー・ワンダー


それなりに進行台本なんかはあるんだろうが
話題の進め方の自由さというか
ざっくばらんすぎる雰囲気がすごかった。
もう最終回が近かったからだろうか。


こんなやりとりもあった。


「あなたの曲に『マイ・シェリー・アモール』ってあるよね?
 あれはだれのことをうたってるの?」
「ああ、あれはもともと違うタイトルだったんだ」


そう言ってスティーヴィーは
その場で鍵盤を弾きながら
「オー・マイ・マーシャ〜♩」とうたい出した。


「で、そのマーシャとはどうした?」
破局さ。だからシェリーになった(笑)」


するどく社会問題にメスを入れるのと
さりげなく男女関係にメスを入れるのと
このひとは両方できるのだ。


もっとおどろいたのは
終盤近く
「ユー・アー・ザ・サンシャイン・オブ・マイ・ライフ」を
ティーヴィーがうたったとき
それにあわせて
ラリー・キングも朗々とうたい出したこと!


なんだろうな。
こんな脱線は初めて見た。
ぼくが知らなかっただけで
今までも結構あることだったのかな。
インタビューで
インタビュアーのほうがうたい出すなんてこと
あってもいいのかな。


あってもいいのかもしれない。


ラリー・キング
番組終了に際して
ぼくに伝えたのは
あいまいながら
そんなことかしらね。