「英国王のスピーチ」は音楽映画だった
映画「英国王のスピーチ」を見た。
20世紀前半のイギリスが舞台ということで
時代考証を徹底した美術や調度品の用意が半端ない。
当時の
壮麗さとくすんだ美しさが同居する
イギリスの雰囲気を見せつけた映画としては
ロバート・アルトマンの晩年の傑作のひとつ
「ゴスフォード・パーク」も思い出す。
それに
意外だったのは
この重厚で静かなイメージの傑作に
ある意味
音楽映画だと言ってもいい瞬間があること。
音楽をめぐるシーンが
とてもいいものだと
いい気分になる。
それは
このBGMが場面とあってる!とか
そういうことじゃなくて。
当時の最新メディアとして登場する
ラジオマイクの造形や
その場でひとの声や音楽を録音出来る
シルバートーン社のSPレコード・カッティングマシンの登場にも
ときめいてしまうひともいるだろう。
すくなくとも
ぼくは
とてもドキドキした。