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なにかあり/とくになし

ニカさん、ほぼ日にて

二階堂和美
オンステージを繰り広げるはずの
「ほぼ日」の会議室は、
まるでちょっとした学芸会みたいな
素朴でDIYな飾り付けだった。


彼女が「ニカセトラ」でも採り上げた名曲
「思い出のアルバム」の
学級っぽいイメージから出て来た
セッティングなのかしらとも思う。


結論から言えば、
この雰囲気は
演出として大成功だった。


新作アルバム「にじみ」で
彼女が歌っているのは、
それがフィクションであれ真実であれ
ニカさんがイチ生活者として生きる日常から生まれた
率直な言葉や自然な感情の連なりなのだから。


歌うことで
ひとの感情や思考のすべてを
ぶわっと増幅させてしまう。


圧倒的な迫力なんだけど
ただ気圧されるだけではなく慕わしさが残るのは
だれの心にも
思い当たるものを
彼女の歌が持っているからのはず。


だから
聴く者は
涙が止まらなくなったり
笑いが自然にこぼれたりする。


神がかっているというより
“人間がかっている”んだ。


ユーストリームでの視聴人数は
最終的に4000人近くに達したという。


今年の七夕の夜は、
あとで振り返れば、
二階堂和美の真価が
世の中にさらされた
決定的な夜だったと思い出す
そんな夜なのかもしれない。