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なにかあり/とくになし

内省について片岡義男さんが言ったこと

昨晩のNHK-FM小西康陽 これからの人生。」。


ゲストの片岡義男さんがぽつっともらしたひとこと
「内省か。
 内省は語れない。
 内省は難しい……」
(うろ覚えの再現にて失礼)が、
耳からずっと離れない。


リアルタイムでの片岡さんは
ビーチ・ボーイズ
ほとんど通っていないと認めていた。


だが、
そのひとことによって
ビーチ・ボーイズの音楽の
核心への触り方に
片岡さんなりの実感が
ぼくらにも伝わる重みをともなって生み出される。


現代において
ほとんどのインドア・ポップは
まず内省ありきで音楽に入る。


だが、その内省は
本当に本当に
行き場なく
どうしようもなくきわまった内省なのだろうか?


そのことをあまり考えないまま
ぼくたちは
内省を扱っていないだろうか?


「初期の彼らは歌に一生懸命でしょ?」


これも
とても耳に残った片岡さんのひとこと。


なお、
「これからの人生。」のHPに掲載された
今月聴いた曲について、もう少し。」に
ウィルソン一家のお母さんであるオードリーが参加したレコーディングについて
ぼくが小西さんに情報を提供したという記述がある。


確かに先日
小西さんとそのような会話を
電話とメールでした。
まさかこの番組のための話だったとは。


名前を出していただいてうれしいです。
ありがとうございました。


ちなみに
ぼくの情報ソースは
たまたま手元にあった
ザ・ビーチ・ボーイズ・ダイアリー」(毎日コミュニケーションズ)という
彼らの日々の歩みを時系列で丹念に追った労著。
そのことをちゃんと書いておかないとフェアじゃない気がするので
この場を借りて紹介しておく。


水色ストライプのカヴァーがまぶしい
良い本です。


家族、
一生懸命歌うこと、
プロフェッショナリズム、
内省を語るのは難しい……。


片岡さんの言葉を通過した今
あらためてパラパラとこの大判の本をめくると
いくつも発見があるような気がする。


以上。


上記の文章は、
レイハラカミさんの訃報を知る前に
すでに書いてました。


なんとなく
この時間軸を自分にただしておきたくて。