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なにかあり/とくになし

ストーリー

夕方、
中抜けをして取材。


相手は
スカートの澤部渡


はっきり言う。
今月発売されるスカートのセカンド・アルバム
ストーリー」は素晴らしい。


インタビューは2時間ほど
茶亭羽當にて。
この素材、
どこでどう発表されるかは澤部くんにお任せ。
その代わり、
字数や構成はこっちの好きにやっていいって条件で。


12/15発売だから
急いて仕上げないと!


ちなみに
この謝礼は「ストーリー」のジャケットを描いた漫画家
見富拓哉の自主制作コミックってことで手を打ったが、
澤部くんと別れたあとで
ちょっと後悔した。


ギャラに後悔したんじゃない。


「あの……、この謝礼は……」
「2億だ」
「え! 2億!」
「と、言いたいところだが、おまえさんの音楽に免じてまけてやる。
 見富拓哉の新宿ZINで売ってるコミックでいいよ」


茫然とする澤部渡を尻目に
黒塗りの車でさーっと立ち去る。


「フフフ、わたしは漫画にはからきし弱いのさ」


と車内でつぶやく松永良平


……なんて、
ブラックジャック」みたいなシーンを
ちょっと真似してみたかったのでゴンス!