延泊

蒸し蒸しとした渋谷駅から道玄坂へ。

7th Floorで行なわれる
VIDEOTAPEMUSIC「7泊8日」リリース・パーティー
その名も「延泊」に。

共演はYetii、片想い、
DJにやけのはら。

「こういうメンツが揃うからにはこうなりますよ」という事前の了解ではなく
「こういうメンツが揃ったらどうなることやら」的な
本人たちにすら行く先の読めない状態で集える
予定調和を越えていけることが
今、彼らのまわりで起きていることのおもしろさ。

生できくYetiiは音源「Farmer Gone To Heaven」よりも
よりいっそうのゆらめきがあった。
スチールギターのBeta Panamaがしばらく海外にゆくため
Yetiiの活動はいったんお預けとなるが
「いろんな音楽を（自分のなかで）こじらせてきますよ」と語る
彼の言葉を楽しみに待ちたい。

片想いは
最近にないくらいやぶれかぶれな雰囲気のあるライヴ。
だからダメだったかというとむしろその逆で
ならず者集団というか
音楽界のアパッチ野球軍ここにあり。

破綻と書いて
“常識をほぐす”と読み取りたい、
それが片想いの真骨頂だろう。

そして
VIDEOTAPEMUSIC。

VHSのコラージュ映像から香り立つ
深夜の茶の間のサイケデリック。
そして
架空であるはずの音楽を
バンドのグルーヴが
現実の世界にとろけ出させる。

前におなじような編成でみたときよりも
確実に音のとろけあいは増していて。

もっともっと溶けあって
ヴィデオドローム化してほしい。

そのときぼくらが連れてかれるのは
架空でもない現実でもない
いったいどこなんだろう。

持ち時間がみじかいような気がしたけど
全員総出の「Blow In The Wind」で終わってみれば
あれよあれよのいい時間だった。

きっと
ぼくらは本当の夏の終わりに
一気にタイムスリップしたのだ。

DJやけのはらのかける山下達郎が
幻の花火みたいに打ち上がり
外はいつの間にか大雨になった。

駅から帰り道の自転車で
「7泊8日」をもう一度きこうかと思ったが
ちょっと考えて
一十三十一の「CITY DIVE」にした。

今夜のVIDEOTAPEMUSICのバンドで
素晴らしいギターをきかせてくれたカシーフの
しびれるほどクールなカッティングを
どうしてもききたくなったから。

なお
23日にもVIDEOTAPEMUSIC＋やけのはらのイベントは
代官山SALOONで行なわれる。

詳しくはこちらまで。

帰宅後、深夜に梨を食べたあと皿を割ってしまった！
手首流血！（無事です）