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なにかあり/とくになし

にせアメリカ人によるグレーテスト・ヒッツ

デヴィッド・ボウイの『ヤング・アメリカンズ』(RCA)アナログ購入。
こないだ買ったディック・キャヴェット・ショウ(70年代アメリカのTVショウ)のDVDで、
このアルバムのタイトル曲を歌うボウイの姿がクワッと目に焼き付いて離れないのだ。


何となく、昨日以来のJAGUARの残響も影響してるかもしれないが、それはさておく。


その番組で、ボウイはオレンジ色に髪を染め、若い頃の明石家さんまが眉毛を剃ったかのごとき青白い顔。
肩パットが異様にとんがった変形のズート・スーツを着込み、川田晴久あきれたぼういず)みたいな大きなギターを弾く。


これが、かっこいいの何の。


『ヤング・アメリカンズ』のコンセプトは“にせアメリカ人”だが、
ああいう、マッチョからかけはなれたヨーロッパ人ボウイがやるから説得力がある。


アメリカ人になれないコンプレックスを完全に逆転させる。
明るい絶望は、完璧な憧れを生む。
大嫌いだから、大好きだ。


なんとはなく、谷譲次のことを思い出した。
20世紀初頭のアメリカで日本人青年が“ヤング・アメリカン”として体験したさまざまなハプニングを、「めりけんじゃっぷ商売往来」や「踊る地平線」「テキサス無宿」の三部作で、まさに踊る文筆(リズム&ペンシル!)によって活写した才人。
林不忘の名で「丹下左膳」など痛快時代小説を、牧逸馬の名で本格派ミステリを手掛け、
35歳で突然世を去った天才作家である。


唐突ながら、『にせアメリカ人によるグレーテスト・ヒッツ』。


Side 1
谷譲次「踊る地平線」
クルト・ワイル「スピーク・ロウ」
矢野顕子ウィズ・リトル・フィート「気球に乗って」
細野晴臣「チャタヌガ・チュー・チュー」
カルメンミランダ「チャタヌガ・チュー・チュー」


Side 2
片岡義男NHKラジオ深夜便』第二、第四土曜日午前2時台の選曲」
ピチカート・ファイブ・ウィズ・デューク・エイセスアメリカでは」
デヴィッド・ボウイ「ヤング・アメリカンズ」(アルバムではなく曲の方)
ローリング・ストーンズ「デッド・フラワーズ」
キンクス「マッスウェル・ヒルビリーズ」(アルバムではなく曲の方)


適当に選んだので、2005年11月28日現在としておく。


話は変わって、柏木ハルコ
短篇集は来年に延期とのこと。


告知するほどではないけど、ブログのタイトル変えました。