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なにかあり/とくになし

ささいの逆襲

白昼、渋谷の交差点で止まった、見かけない外車。
特注の小型ロールスロイス
シックな茶褐色は、明らかに特注の細かい色指定あり。
シートはすべてペイズリー風の革張り。
運転しているのは、髪の毛の黄色い人。
美輪明宏さんだった。


ナイス・タイミング。
愛車を拝めたのは眼福。


それ以外は、まるでタイミングの合わない一日。


昼飯を食べ損ねたり、
タクシーの運ちゃんが下ろす場所間違えたり、
帰りの電車がいきなり後続列車の人身事故で止まったり。


“ささい”に、まとめて逆襲された感じ。
こういうささいなことほど、人はどうすることも出来ないのだ。