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なにかあり/とくになし

トマト妻せつ子

ツマが買ってきたトマトを持ってきた。
「ちょっとこれ見て」。


ビニール袋には
「トマト幸せっ子」と
書いてあるように見えた。


それがどうした?
最近ありがちな地方産野菜のネーミングじゃん。
……ん? もっとよく見ろと。


なんと、それは「トマト幸せっ子」ではなく
「トマト妻せつ子」だった!
虚を突かれた。


トマト! 妻! せつ子!
3つの言葉のつながりの不思議!
何だかエロチックな感じすらあって。


トマトを妻ほどに愛し“せつ子”という名を付けたのか。
それとも、これは農家某氏の妻“せつ子”のトマト作りに込めた
思いから付けられた名か。


ひょっとしてこれ“せつ子”さんの忘れ形見かもしれんなー。
わたしが死んでもこのトマトは作り続けておくれ。
ふと窓の外を見る。
夕日がトマトに見えた。涙。


すいません、これは勝手な妄想です。
パクパク、甘酸っぱくておいしゅうございます。


ちなみに、うちのツマの名は“せつ子”ではありません。