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なにかあり/とくになし

年表の誘惑

こないだ書店で、
ある本を手に取った。
そして「あかんあかん」とクビを振って戻した。
それは「世界史年表」。


読み物ではなく、純然たる年表である。
紀元前から現代まで、世界を大陸、文化圏ごとに区切って横並べし、
年代別にぐいぐいぐいっと時間軸を進む。


細かい字の並びと、
そこに書き込まれた珍奇な人名、いにしえの国名、無数の大事件。
見開きのひとつひとつに
世界史上の大事件が数百も並んでいる。
いったい、1ページごとに何万人が生き死にしてるんだという感慨に
思わずくらくらっと来た。


実はぼくは高校時代、
ハードコアな世界史履修者だった。
その血がたぎる。


きっとあの一冊があれば、
しばらくは楽しめるだろう(風呂で)。
しばらく、だなんて、年表に失礼か。
だって、数千年の歴史と
数億単位の物語がその中に詰まってるんだから。


ああ、明日、買おか。
買ってしまおか。