蝉時雨のやむ頃
ずかずかと歩いて、座席に座る。
ゴールデンウィークの良いのは
電車が空いているところ。
しばらくすると、乗り換えのとき。
立ち上がってビックリ。
お尻の下にグミの空き袋!
それもふたつも!
しかも、前には女の子!
おれの下にあったグミ袋をクワッとにらみつけている。
いや、ぼくじゃないんですよ〜と
言い訳してるヒマはない。
あ〜も〜と思いつつ、
グミ袋つかんでゴミ箱へダッシュ。
そのまま乗り換えの山手線にGO。
あのコ、絶対、
おれがグミ袋、ケツの下敷きにして
置いてこうとしたと思ったよな。
断じて言うが、
ぼくが置いたんじゃない。
吉田秋生の新刊「蝉時雨のやむ頃」(フラワーズ・コミックス)を
読むのに夢中になってしまって、
気づかずに座ってただけなんだよ〜。
ちなみに「蝉時雨のやむ頃」だが、
かつての名作「河よりも長くゆるやかに」を
なんとなく彷彿とさせる連作長篇。
舞台は鎌倉。
登場人物は四姉妹。
彼女の作品を読む気になったのは、
実は久しぶりなんだ。