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なにかあり/とくになし

トイレットペーパー170cm

いくえみ綾潔く柔く」(マーガレット・コミックス)5巻出る。
もはや、いくえみ先生のつくる物語には決して抵抗できない。
従うしかないという至福。


話は変わる。
名古屋から来た不思議な味わいのデュオ、
カタリカタリのことも、
もう少しだけ書いておきたい。


カタリカタリには、
オムニバス「7586(ナゴヤロック)」で聴ける曲以外には
まだ正式にまとまった音源がないそうだ。
ライヴで見る、聴くしかないということだ。


朴訥な雰囲気のギタリスト(大柄)と、
自分の座る箱椅子(楽器としての名前があるらしい)を
ドラムにし、クラリネットも吹く眼鏡男(やせっぽち)。
初期のブルース・コバーンか、
農家に育ったキリンジの堀込兄弟か。
おっと、カタリカタリは兄弟ではありません。


解けないクイズを出されたような、
あるいは不思議なオチの民話を読んだような味わいを、
もうちょっと噛み続けてみたい。


話はもう一回変わる。
何気なくトイレに入ると、
交換用のトイレットペーパーが無造作に置いてある。


包装紙には
「トイレットペーパー170cm」とある。


170センチか。
つまり、これを上から下まで垂らすと、
ぼくの背丈と同じくらいなのだな。
自分の身の丈で鼻をかみ、お尻を拭く。
いい感じのお話ができそうじゃないか……。


ちょっと待て。
それ、短すぎ。
一回で少なくとも50センチ以上は紙使うだろ。


よく見ると、
「トイレットペーパー170m」の間違いでした。


人間の等身大なんかよりも、
トイレットペーパーはずっと大きい。
その差は百倍だ。


何だかひどく思い知らされた気分で
トイレを出る羽目になったのだった。