誰にでも「まんが道」はある
と酔った宴席で誰かが叫ぶのを
つい最近聞いた記憶がある。
そのあやふやな記憶を便りに
本屋をうろつき、
気がつくと「シートン」ではなくて
「冬の動物園」(ビッグコミックススペシャル)を買っていた。
タイトルだけ聞けば
動物ものである「シートン」と近しい気がするが、
中味は全然違った。
漫画家・谷口ジローの
修業時代をセミ・フィクション風につづった
自伝的漫画なのだった。
当然、原作も谷口氏自身。
谷口ジローの「まんが道」。
誰にでも「まんが道」はある。
漫画家になったひとにも
ならなかったひとにも
いつまでも漫画ばかり読んでいるひとにも。
あ、最後のは自己弁護かも!
とにかく、
「冬の動物園」は買うしかないという気がした。
さすがに90分は長えなと
あきれかけたが、
終わり方がひどく乱暴だったので
すかっと救われた。
オープン・スペースという漫才コンビ、
好きだなあ。