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なにかあり/とくになし

新しい歌

お店を抜け出して東横線に乗った。


林亭(佐久間順平+大江田信)の
真っ昼間のライヴを見るために。


遅れて着いて、
終わらぬうちに
そそっと姿を消すつもりだったのだが、
「いいからいいから」と
ありがたくお引き止めいただき、
小さくなって歌を見た。


終盤に新曲がいくつか披露された。


昨日より若く、
という言い方が正しいのかわからないが、
それらは今の歌になっていた。


新しい曲をひとがつくるとき
それが必ずしも新しいものでなくてもいい。


ただ、心の穴を埋めるものではなく
心に穴を空ける風を吹かすものであってくれたらいい。


林亭の新曲が聴けてよかった。


自由が丘まで知らない道を歩いて帰った。